昨日の今日

いつもと同じ朝が来て

ヴィラの前にはチェヨンがいて

ウンスが出てくるのを待っている

ウネは珍しくまだ部屋から出てこない

 

 

もう行くよ

 

 

部屋の前で声をかけた

 

 

うん

ちょっと風邪気味だから

今日はサボるわ

 

 

元気がないウネの声に

心配になって尋ねた

大丈夫?

 

 

大丈夫

ほら愛しい彼が待ってる

早く行きな

 

 

スープ作ってあるから

暖かくして寝てるのよ

早めに戻るから

薬?あったっけ?

 

 

大丈夫

大丈夫

熱はないし

 

 

うん

じゃああとでね

 

 

そう答えて

階段を勢いよく降りた

目の前の愛しい人

チェヨンの胸に飛び込んだ

ぎゅっと抱きしめられて

おはようの代わりに

口づけを交わす

 

 

おはよう

待った?

 

 

ああ

恋しかった

 

 

うふふ

私も

 

 

プデチゲを一緒に食べた昨夜

帰り際に何度もキスをした

不完全燃焼のチェヨンの

気持ちが少しでも晴れたらいいと

逆に煽っていることにすら

気がつかないで

もう何度目かわからかいくらいに

唇を重ねた

その時チェヨンが宣言

 

 

これからはキス

遠慮しないから

朝も昼も晩も大学でだって

 

 

ええ

人目があると恥ずかしい

 

 

構うか

俺を焚きつけたのは

ウンスだ

 

 

だから今朝も

口づけから始まる朝

それから手を繋いで

ひと気のない大学への裏道を

歩いた

 

 

ごめんね

待たせて

 

 

足音だけの静かな朝

ウンスはチェヨンに言った

 

 

それはどっちのこと?

今朝のこと?

それとも昨日

俺を誘惑したこと?

 

 

ウンスの無防備な言い方に

つい意地悪したくなって

チェヨンは尋ねた

 

 

どっちも

 

 

真っ赤になって

俯いたウンスを立ち止まって

抱き寄せた

 

 

大学   遅れちゃう

 

 

少しだけじっとしてて

 

 

チェヨンの腕の中は暖かい

目を閉じて頷いた

顎にかかる指先

引き上げられて唇が近づく

ちゅっと音を立てて

また重なる

ジャケットの中に手を入れて

チェヨンがウンスの胸を

触った

 

 

え?

 

 

これはもう俺のもの

中身だって見てるし

 

 

小さく頷くのが精一杯

 

 

そのうち全部俺のものだ

 

 

恥ずかしくて

それ以上言わせないように

ウンスは背伸びして

チェヨンの口を塞いだ

 

寒く感じる朝も

チェヨンといれば

それだけで幸せな朝

 

銀杏の葉が黄色に色づく

道端の小さなククァが

二人を見ている

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

夜は切なく愛しくて

朝は優しく恋しくて

 

 

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次でククァも一区切りのはず

 

もう少しおつきあいくださいませ

 

 

 

 

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