皆様    あんにょん

イムジャ企画へようこそ

お楽しみいただけたらうれしいです





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「サンサファ」


山道に相思花(サンサファ)が
真っ赤に咲いていた
高麗も秋夕チュソクの季節

真夏の暑さが過ぎ去り
少し涼しい小高い山の上に
チェヨンの両親が眠る墓がある

 

お参りに行こうと
言い出したのはウンスで
面倒臭がりのチェヨンは
墓の方角に手を合わせとけと
笑っていたが
ご両親に挨拶がしたいという
ウンスに押し切られる形となった

墓に生えた雑草を二人で刈り込み
小石や枯れ枝を取り除いて
こんもり盛られた土の墓が
ようやく綺麗になった

 


結構 かかるものだな

 


うふふ そうよ
ご両親もヨンが汗を流して
墓掃除をしてくれて
驚いているわね

 


そういえば

ウンスと一緒になるまでは
墓にくると寂しい気持ちになるので
足が向かなかった

 


そうだな ウンスのおかげで
親孝行ができた

 


そお?よくできた嫁だって
報告しておいてね

 


ウンスは楽しそうに笑った

 


二人で並んで手を合わせた
本当は家長のチェヨンと
並ぶなんて許されないのかも
しれないけれど

いつも一緒
お参りも一緒がいい
と チェヨンが言った


秋晴れの空の下
両親が二人のいく末を
見守ってくれているに違いない
そうウンスは思った

サンサファが風に揺れて
赤いろうそくの炎が
ゆらめいているように
美しく思えた

 

 

※サンサファ・・・彼岸花

 


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「怪我」

 


大丈夫か?
まったくイムジャはそそっかしい
これだから目が離せぬ

 


指から流れる血を見て
チェヨンが慌てて飛んできた

 


痛・・・い

 


包丁で切った直後より

じんわり
あとから痛みが来た

 


そうであろう?
だから気をつけろと
言うたのに

 


チェヨンはウンスの指を
検分すると
止血するように懐の手ぬぐいを
細かく割いて指をしばった

 


料理ができない    困ったわ


ウンスは少し泣き顔だ



しょうがないなあ
どれ 貸してみろ



チェヨンはウンスから
包丁を取り上げると
トントントントンと


汁物に使うネギを小気味よく

切っていく

 


今宵はこの魚か?



うん
捌くの上手なのね



釣り名人だぞ
当たり前だ
任せとけ

 

幾分自慢げにチェヨンは言った


うふふ ありがとう

助かっちゃった

 


思わぬ怪我で
チェヨンの手料理となった夕餉

 

礼には及ばぬ
あとで倍にして返してもらうから

 

チェヨンの熱い視線
今夜も熱い夜になりそうだ


 

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「褒美」

 

イムジャ イムジャ
こんなところで寝ると
風邪をひくぞ

 

チェヨンを待っているうちに
うっかりウンスは眠ってしまった

 

う・・・ん   
起きれない
疲れダァ〜〜

 


しょうがないな  上官ともめたのか?

 


そうよ あいつ
ほんとに頭にくる
自分は高みの見物と決め込んで

 


そうか
イムジャはいつだって
全力だからな
偉いぞ


チェヨンが微笑む


だが時には俺には甘えろ
もっと頼れ
無理しなくっていいんだぞ

 


チェヨンはひょいとウンスを
抱き上げると 閨に運んでいく

 

今宵はずっとそばにおるゆえ
安心して眠るがよい


チェヨンの心臓の音が
優しい子守唄になって
眠りへといざなっていく


 

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ワイルドヨンのリクエスト

 

「迫る」



いったいあれはどういうことだ?
申し開きがあるなら言うてみろ

 

頭に血がのぼったように
チェヨンがウンスの腕を
ぎゅっと掴んで言った


痛いわ  チェヨン
離して



いや   離さぬ
離せば何処へでも
ふらふらついていく
少しは警戒しろ
まったく!困ったお方だ



若い衛兵に呼び出され
好きです  
どうしてもそれだけ伝えたくて
と  花を渡された
恋心はウンスにもわかるから
ありがとうと花を受取り

 

でもごめんなさい

私にはチェヨンだけなの

 

と断りを言ったのに
二人でいるところを
チェヨンに見つかった


衛兵が斬り殺されるのではと

思うくらいの顔つきで

つかつかと近づくと

ウンスの腕を引いて

引きずって行った

 


イムジャは俺だけ見てろ
他に振り向く余裕などないはずだ



チェヨンの怒りは唇から唇へ
息が出来なくて苦しくて
どんどん胸を叩いても
それでもやめないチェヨン
チェヨンの悋気が伝わってくる



んんっ   ごめんなさい
気をつけるから



いいや   この気持ちは収まらぬ



チェヨンはウンスを

ひょいと荷物担ぎすると
典医寺の部屋に運びこんだ



清めねばなるまい



チェヨンの声が耳元で聞こえる

 

 

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「誕生日」


武閣氏の私は今日が誕生日
ずっとチェヨンに恋をして
ずっと彼を見つめて来たが
テジャンの彼は

天から来た天女に懸想し
もう随分遠い所へ行ってしまった
気がしていた

ところが王宮の庭園で

偶然チェヨンとすれ違い
声をかけられた
 

 

今日は誕生日とか
めでたいな
これを 貰ってはくれぬか?


チェヨンが差し出した紅い福巾着


え?


叔母上から聞いたのだ
誕生日の祝いにどうかと思ってな
いつも叔母上が世話になっておる
それに先日も医仙の警護で
そなたに助けてもらった
そのお礼もある 
受取ってはくれぬか?


う うれしいです
一生大事にします


そのような大袈裟な


チェヨンは照れたような顔をした


これからもっと精進します
武芸ももちろん女人としても


ああ 期待しておる


鈍感なチェヨンにこれが
告白だとわかるわけもなく
チェヨンは私の肩をぽんと
叩くと颯爽と行ってしまった


ああ〜いつ見てもすてきだ


手にした紅い福巾着
がさごそと音がして開けてみると


誕生日おめでとう
幸せな一年に


綺麗な文字が並んでいた


 

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「仲直り」


もうしらない
チェヨンの馬鹿!


原因がなんだったかも
忘れるくらいに小さなことが
どんどん尾ひれ背ひれがついて
大げんかになってしまった
意地を張っていたウンスの
目から涙がぽろぽろ落ちる


私にはヨンしかいないのに


高麗で頼れる人は彼以外いない
けんかしてもし追い出されたら
どうしたらいいのだろう?


言い過ぎた すまぬ


言葉が過ぎたと反省したチェヨンは
ウンスの涙ではっと目が覚めて
ぼそりと謝った


ううん 私も悪かったわ
ごめんね
ヨンに嫌われたんじゃないかと
そう思ったら泣けて来た


馬鹿だなぁ
喧嘩するほど仲がいいんだ
それだけ遠慮がなくなったって
ことだろう?


引き寄せてしゃくりあげる
ウンスを抱きしめると
背中をとんとんとあやした


うん


喧嘩しても たとえ何があっても
ウンスのこと 変わらぬ想いだ


私も ヨンが大好き


じっと見つめ合った
チェヨンの深く澄んだ黒い瞳に
吸い寄せられて行く


愛してる  イムジャ

 

 

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「嫉妬」


チェヨンの肩が心なしか
震えていた
ぎゅっと抱きしめられた腕に
力がこもる


気にしすぎよ
あの患者さんとは何にもないわ


なれど相手はきっとその気だ
イムジャに色目を使うなど
あの場で斬り殺されなかっただけ
マシであろう?


本当にやりかねない夫チェヨン


困った人ねぇ
あなたが思うほど私はモテないもの
杞憂よ 杞憂


いいや そのようなことはない
もしもあいがあの金持ちの方が
よいと言ったらいかがしよう?
俺はお前がそばにいないと
何も手につかぬ
イムジャがいなくては

生きては行けぬ


大袈裟なんだから
いなくならないし
あなただけよ  チェヨン
他の人に心変わりすることはないわ
だから そんなに寂しそうな
目で私を見ないで


イムジャ・・・まことだな


うん


まことに まことだな
よそ見をしたら許さぬぞ


うふふ
はいはい


嫉妬されるのは悪い気分じゃない
それだけ彼に愛されているってこと
チェヨンの腕の中で目を閉じた


あなただけの私


俺だけのイムジャ

 


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「大好きな人」



私と仕事どっちが大事なの?
思っても口には出さないけれど
忙しいチェヨンの背中に
なんども問いかけた

ただそばにいて欲しいだけ
一人がさみしくて
あなたに必要とされているのか
心配になる
私だけを見て



イムジャ 今日は王宮には行かぬ

 


え?
私の声が聞こえたのかしら?

 


今日はそばにいる
ずっとこうしていたい

 


引き寄せられて
抱きしめられた
腕の中はあたたかだった
 

 

チェヨンうれしいわ



うんと甘えろ
わがままなんでも言ってよいぞ
このところ忙しくて
ほったらかした罪滅ぼしだ



チェヨンが笑って言った
その笑顔だけで
十分幸せな気持ちになる



じゃあ  何してもらおうかな?



チェヨンの胸に甘えて
顔をすり寄せた
優しいチェヨンの香りがする

 

 

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皆様へ

イムジャ企画高麗篇

もう少し続きます





で・・・パソコンで

今まで使用していたアメーバの

ブログ投稿の標準版エディタが

管理設定では標準のままなのに

なぜか?急に使えなくなりましたえーん


なので

行間隔もなんだかいつもと違い

戸惑い気味

文字列がズレてしまっている

ところもあって ガーン

お見苦しくてごめんなさい

 

おまけに

ブログ村のバナーも

上手く貼れなくて

パソコンとスマホと両方から

切り貼りすると言う状態

 

最新版に慣れるまでは

なにかと不都合があるかも?

どうぞお許し下さいませ


もとに戻らないのかしら?

 

ブログ村のバナーもパソコン版には

なぜだかうまく貼れなくなり

スマホから

貼付けてみたんだけど

これで飛ぶのかしら?

上手くいかなかったらミアネヨ〜

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