16日まで開催されていた
グルッポ
「タンのとるちゃんちぱーちい」に
寄せられた
イムジャ企画のリクエストの
あれこれを
ウンスバージョンなどに変えて
加筆して お届け致します


皆様からの
いろいろなイムジャの
リクエストに
お応えさせていただいたので
本編の二人とは雰囲気が
異なるかも?


数話に分けてぼちぼちと
高麗篇と現代版篇にわけて
投稿します



どんなイムジャに
ご登場いただけるかしら?
お楽しみに




でははじめに
トルチャンチぱーちいに
おつき合いいただいた皆様

また「ムグンファの君」を
お読みいただいた皆様へ

タンよりごあいさつ



たん とる
あうあう
あ〜〜

にょん




タンのトルチャンチに
おいわいありがとう

あんにょん




では イムジャ企画の
スタートです


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆




「悋気」


イムジャはいつもそうだ
俺の心を惑わせる
イムジャの愛想笑いさえ
男心をくすぐることに
なぜにイムジャは気がつかぬ

昼になってウンスの顔を
一目見ようと
典医寺に訪れたチェヨンは
ニコニコ顔で男性患者を
診察している姿を見てしまった

あまつさえ 腹に手をやり
押さえたり なでたり
男の顔が恍惚としているようで
腑が煮えくり返った

むっと口を
への字に曲げたままの
夫チェヨンにウンスは尋ねた


なにか 怒ってる?


怒ってなどおらぬ


絶対 怒ってる
私 何かやった?
う〜〜〜んと??


自覚さえないのか・・・と
俺はふぅとため息をついき
イムジャに言った


何度 言えばわかるのだ
むやみやたらに
他の男に愛想を振りまくなと
いつも言うておろうが
腹を触るなどどういうつもりだ
そんなことは
チェ侍医に任せておけ
イムジャの笑顔は
男の心を虜にするのだと
まだ わからぬのか?


またまた ヨンたら
大袈裟な言い方ね
もしかして?
さっきの患者さんに悋気?
そりゃあ しかめっ面って
わけにはいかないでしょう?
それに触診しなくちゃ
症状がわからないのよ


もうよい
それ以上言い訳するなら
その口 塞ぐぞ


そんなこと
ばっかり言うなら・・・
もう・・・


もう なんだ?


チェヨンはかわいく
きゅっと睨むウンスの顔に
一瞬見惚れて
聞き返した


その口塞いじゃうから


チェヨンの唇 めがけて
ウンスは 顔を近づけた


馬鹿ね 私がこんなこと
する相手はあなただけよ




*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



「一目惚れ」


あの人のことが好き

あの人の優しい微笑みも
あの人の澄んだ瞳も
あの人の甘い声も
全部好き


でも告白する勇気はない
そっと陰から見守るだけ


テジャン
ほら・・・あの女人
テジャンを見る眼差し
あれは懸想してるな


あ?知らん
俺は女に興味はないのだ
そんなことより沿道をちゃんと
検分したか?


チェヨンは王様の都見物の
道順を確認するため
視察に市井にいた



えええ 男色?
俺はだめっすよ


トルベが笑う


馬鹿者 だれが男色だ


チェヨンはそう言いながら
トルベの頭を叩いた

大きな樹の陰から
こちらを覗いている女人
やわらかそうな赤色の髪
大きなくりくりとした瞳
赤く潤う唇
惹き付けられて
目が離せない
これを懸想というのか?


つかつかとそばにより
女人に尋ねる


俺に何か用か?


い いえ
申訳ありません
ただ 陰からそっと
見つめているだけで・・・
それだけで・・・わたしは


イムジャは
ただ見ているだけで
よいと言うのか?
俺は嫌だ
そなたの名は?


ユ・ウンスと・・・
申します


ウンス・・・か?
これからは 堂々と俺を見ろ
俺もそなたをもっと
もっと
そなたを見ていたいゆえ


テジャン?


ウンスが自分を呼ぶ声に
心臓が跳ねた


もう一度呼んでくれぬか
そのぅ


テジャン・・・


愛しい人



*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



「指」


いたっ!


うっかり包丁を滑らせて
指を切ってしまった
血がにじんでいる

まだ慣れないこの時代の厨房
包丁だって現代とは随分
違って扱いにくい


大丈夫か?
イムジャ


そばにいた
チェヨンは迷わず
ウンスの手を掴み
傷口を口に含んだ
頬がかあっと熱くなる


もういい
大丈夫だから


意外にそそっかしいのだな


チェヨンはウンスに笑った
その笑顔 反則
ものすごく好きな顔だ


ウンスは
もう一人の体じゃないんだぞ
気をつけねば


うん


お腹の中には
新婚すぐに授かった宝物


ごめん 気をつける


チェヨンは優しい目をして
頷いた


ばんそこう
どこにあったっけ?


照れ隠しに探す振りをすると
チェヨンに
後ろから抱きしめられた
耳元にかかる吐息が熱い


ほんとうだぞ
ほんとに気をつけるのだぞ
ウンスもお腹の子も
俺の大切な宝なのだから


チェヨンは小言さえ
甘い囁きに変える


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆




「争奪戦」


医仙や
嫁ぐ気のないそなたの
夫を決める「争奪戦」を
執り行うこととした
難題を乗り越えた者が
そなたの夫じゃ
これは王妃の命令 よいな


王妃様の突然の宣言に
ウンスはびっくりした
だって此処は高麗
自分は天界人
誰かに嫁ぎたいなんて
思っちゃいけないと思ってた

視線の先にいる
背の高い彼を見た


まずは
医仙の心が躍るような
愛の言葉を
皆の前で囁くのじゃ


争奪戦に名乗りを上げた
強者どもを前に
王妃様は愉快そうに宣言
人数合わせだと
駆り出された
ウダルチ隊長チェヨンが
聞き返す


はあ?そのような戯れ言
某にはできかねる


ウンスのこと
懸想している自分の気持ちを
押し殺してずっと
素知らぬ振りを続けて来た
チェヨン
加えて 口べたな男は
早くも四苦八苦

皆がすらすら美辞麗句を
並べ立てても
しどろもどろ・・・


某は・・・イムジャを
・・・ああ もうよい
余計なことは言わぬ


ウンスはあの人らしいと
吹き出した


つぎに何と言っても財宝じゃ
医仙を妻として娶るには財力が必要
世にも珍しい財宝を
持って参れ


王妃様の難題は続き
争奪戦の参加者達は
高麗各地を探しまわり
ある者は蓬莱の玉の枝だと言って
作り物を差し出し
ある者はツバメの産んだ子安貝だと
差し出した

チェヨンはと言うと 
財宝になどまったく無頓着
財宝が並ぶウンスの前に
道端に落ちていた桜色した
綺麗な小石を差し出した


ただの石ころ
だが恋しい気持ちを込めた石
イムジャに持っていて欲しい


ウンスの頬はみるみる染まる


王妃様 もういいです
私の気持ちに気づかせる為に
こんなことを仕組んだんでしょう?
私がこの人を選ぶのを知っていて
不器用だけど一生懸命な
この人が好きなんです


イムジャ
俺にはそなただけ
そなたが俺の生きる道
ずっとそばにいてはくれぬか


何より欲しかったその一言
チェヨンの声が耳元で響いた



*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



「紫苑 チュソクに寄せて」


今年も薄紫の一重の花が
隠れ里の山間に綺麗に咲いた
都を遠く離れたこの地で
今もチュソクを待つ
彼女のようにひっそりと

紫苑の花のように
控えめで可憐な
チュソクが愛した女人


都に来ればよいものを
親兄弟にも紹介したいのだ


休みの日には
顔を見せるチュソクが
言った


ううん 私はひっそりと
遠くに離れたあなたを
思うだけで それだけでいい


そう答えた紫苑の君
ただ朝晩 チュソクの無事を
遠くから祈る
それだけで幸せだった

だれも知らず
だれにも知らせず
二人だけの恋

だから
チュソクの悲報は
紫苑の君には届かなかった


今日は来るだろうか?
明日は来るだろうか?
道端の紫苑に問いかける
薄紫の花びらは
ただ風に吹かれて佇むだけ


紫苑の花言葉
君を忘れない・・・








おつきあいいただき
ありがとうございました

イムジャ企画はコメ受付を
ストップしようかな?と
思っていたのですが
皆様に寄せていただく
コメを読むのはやっぱり
うれしい!

なので
ご感想などありましたら
お待ちしてますね
よろしくお願いします〜〜
m(_ _ )m