痺れた腰は
昨夜からの激しさを物語る

朝陽の中のろのろと起き出して
ウンスは隣に眠るチェヨンを見た
今しがた 離れたばかりの
二人のからだ
熱い想いを鎮めるのには
まだ時間がかかりそうだった

チェヨンの鼻先に
ちゅっと口づける
チェヨンは目を閉じたまま
ウンスを腕の中に引き寄せた


だめよ
ヘジャたちが出かけるから
見送らなくちゃ


主人が使用人を
見送る屋敷など聞いたことが
ないぞ


チェヨンはまた肌を合わせたくて
少し不満げに言った


だってせっかくのデートなのよ
ヘジャとソクテに
楽しんで来て欲しいもの


イムジャの物好きにも
呆れたもんだ


チェヨンは笑った


早く戻って来いよ


うん 待ってて


ウンスはチェヨンの口元に
口づけを落とすと
身支度を整えて
使用人たちが暮らす
厨房の裏手に立ち並ぶ部屋を
訪れた

驚いたのはヘジャで
日頃冷静なヘジャの声が
裏返っている


お お お
奥様
このような使用人部屋に
お越しとは
どのような了見でございます?


あら たまにはいいじゃない
ヘジャの支度をチェック
えっと 確認しにきたのよ
あ~やっぱり
口紅塗ってないじゃない


そのようなお戯れを


主人の命令よ
綺麗に着飾って遊びに行って


はあ


このチマチョゴリ
ヘジャにどうかなって思って
仕立てておいたの
そのうちお祝い事の日にでも
渡そうと思ってたけど
今日に間に合ってよかったわ


上品な絹で仕立てられた
深い苔色のチマに
うぐいす色のチョゴリ


そ そのような高価なもの
身につけるには分不相応です


いいじゃない
たまには・・・


使用人のヘジャはいつも
麻仕立ての
ぺらぺらな衣を着ている
王宮ではさすがにそれは
まずいであろうと
王宮に住んでいたときは
遠慮するヘジャに2~3枚の
絹仕立ての衣を作ったが
この屋敷に戻ってからは
またいつものぺらぺらの衣

ウンスはヘジャを
無理矢理着替えさせ
紅を差し
いつぞや贈り物として渡した
真珠を加工した簪を
髪にさすように言った


婚礼でもありませんのに
このような豪華ななり・・・


ヘジャは困ったように
呟いた


あら このままソクテと
婚礼を挙げてもいいわよ


からかわないでくださいまし


この手の話になると
頬を染め少女のように
かわいらしいヘジャを
ウンスは微笑ましく見つめた


そうそう オクリョンにも
チマチョゴリがあるのよ
ほら 


赤いチマに
淡い黄色のチョゴリが
かわいらしい


これね
ポムのお下がりなんだけど
オクリョンにって
昨日こっそり置いていったのよ
あの子もいいところあるでしょう?
うふふ


このような高貴なもの
それこそ頂けません


いいじゃない
ポムの好意だもの
それにポムは結婚してるから
もうこの組み合わせの色は
着ないんですって
捨てるのは
もったいないでしょう?


はあ


ヘジャは渋々納得し
オクリョンを呼ぶと
チマチョゴリを渡した
麻しか着たことがない
オクリョンは歓喜して
何度も何度も
頭を下げた


ほら 二人とも
早く支度をしてね


奥様 何から何まで
ありがとうございます


ゆっくり楽しんで来て
こうやってヘジャを
送り出すのは初めてだわ
なんだか
親孝行しているみたいで
気分がいいの


ウンスは笑って言った


奥様 朝餉の支度は
奥の間に整えてございます
片付けは帰ってから・・・


もう そんなこと
心配しないで
早く行った行った


ウンスに背中を押されて
支度を済ませた
ヘジャとオクリョンは
使用人用の勝手口の前で待つ
こざっぱりとした装いの
ソクテとウォンのもとへと
向かった

ソクテとウォンは
綺麗に着飾った二人に
驚いた様子で
口をぱくぱくさせていた


綺麗でしょう?
ヘジャ!
かわいいでしょう?
オクリョン!
うふふ
ソクテ ウォン
頼むわよ
二人のことちゃんと守ってね


は はい!


オクリョンを見て
ぼうっとしていたウォンが
張り切って返事をした
ソクテは照れたように
俯いたままヘジャのほうを
見ることはなかった


こうして住み込みの
四人は出かけ
ウンスはまたチェヨンの待つ
閨へと戻った

抱き寄せて
口づけて・・・また
二人の甘いときが始まろうと
した時に
タンがお腹をすかせて
あ~~ん と泣いた

二人は顔を見合わせて
笑った


しょうがない奴だ
最近は邪魔するコツを
掴んで来たな


うふふ そうね


ウンスは泣いてるタンを
抱き上げた


昨日は寝てくれて
ありがとう


ちゅっと頬に口づけた
それから乳を飲ませる
タンはお乳を飲みながら
ウンスの胸を
小さな手で掴んだり
離したりしながら
もぞもぞと遊んでいる


さて 仕方ない
起きるとするか
イムジャ
せっかくの休みだ
朝から風呂にでも入るか


ええ
だって 準備が・・・


ヘジャのことだ
きっと湯が湧いている
薪をくべた匂いが
するであろう?


かすかにいぶされたような
木の香りがする


うふふ
さすがヘジャね
やることに抜かりがないわ
うん 汗もかいたし
入る入る!


ウンスは弾んだ声で答えると
授乳を切り上げて
親子三人
仲良く湯殿に向かった


朝風呂 久しぶりね


ウンスは鼻歌まじりで
チェヨンとウンスは
のんびりとした休日の
朝を迎えていた


*******


『今日よりも明日もっと』
恋する女は美しく
其処にいるだけで
ぱっと華やぐ



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


アメンバーの皆様へ

休日の朝から
アメ限スタートとなりました

アメンバーの皆様には
ご心配をおかけするような
書き方をしてしまって
ごめんなさい m(_ _ )m

何か もめたとか
おかしなことがあった
という訳ではありません
大丈夫ですヨン

お気持ち
ありがとうございました


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


高麗の休日も続いております
そろそろヨンファが
迎えに来るかしら?≧(´▽`)≦

また
おつき合いくださいませ



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