陽が沈み始めた王宮を
テマンと武閣氏に護衛され
ヒョンブで待つ
チェヨンのもとへ
ウンスは急いだ

うとうとしていたタンは
乳を飲んでぐっすり眠ったようで
ポムに後を頼んで寝台に
寝かしつけてきた
サラが一緒に行きたいと言ったが
まずは状況を把握するからと
なだめて
典医寺の残りの患者の診察を
任せた

ヒョンブは
現代の警察機構のようなもの
建物の見かけは
王宮の他の造りとさして
変わらないが
中庭が拷問場所になっていたり
各部屋に頑丈な鍵が
取り付けられていたり
取り調べを受ける場所だと
実感できる

民の軽い罪がここで
裁かれることはあまりない
先日の人買いのような
悪質な罪や
役人の悪事を暴く場として
使われることが多い

ヒョンブの前に
チェヨンがいた
渋い顔をしていた


今しがた侍医に会った
元気そうであったぞ


嘘だと思った


何があったの?
どうしてチェ先生が?


イムジャ
そう慌てるな


だって


昨日朝に急患が来たか?


ええ  
まだ診療時間前だったわ


若い女人だな


そうよ
腹部に激痛があったわ
結石の疑いがあったから
鍼灸治療をしたのよ
しばらくして
収まったから
お屋敷に返したわ
ポムの
幼なじみのお姉さんだって
綺麗なお嬢さんだった


そうか
その女人と父親が
不埒な所業をされたと
侍医を訴えたのだ


はあ?
どうして?


思わずウンスが
大声を出す


ふ   ふらちって?
不埒な所業って何よ!
医者が患者を診るのは
当たり前のことよ


だが
相手は言い張っていて
話にならん


相手の人に会わせて
ヒャンリムさんに!
何かの誤解よ


ヒョンブに証言だけして
どこかに身を隠したようだ


そんなぁ~


イムジャ
これはたぶん典医寺の長の
イムジャを狙った策略だ
イムジャを狙うということは
俺を狙うということ


どうしてそうなるのよ


相手の父親に
心当たりがあるのだ
以前イムジャを妖魔だと言って
俺たちの婚儀に難くせをつけた
元機密院チチュミロンサ
あの一件で降格になってからは
大人しくしておると思って
いたのに


それじゃあ
チェ先生は
私たちへの恨みの
巻き添えになったってこと?
そんな
会わなきゃ!
チェ先生に会わせて


チェヨンがウンスを
落ち着かせるように
暖かな手のひらで
その頬を包んで
いい含めるように言った


取り乱してはならんぞ
相手の思う壺だから


うん


その手をつかんで
ウンスは頷いた


わかってる


では参るか?


そのころ
タンをあやしながら
ウンスの帰りを
サラと待っていたポムが
思い出したように叫んだ


そうでする!
ヒャンリム様のお父様は
ヒョンブのお役人でする!


*******


『今日よりも明日もっと』
絡まる糸
解れぬ糸
断ち切れぬ糸
いっそすべて捨ててしまおうか




☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

おはようございます

少しずつ明らかになる話
でも
まだまだ絡まっていそうな気配

ちょっと短めの更新に
なりました(。-人-。)
haruは
今日はこれから
苦手な歯医者に
行ってまいりまする~

ではまた
おつきあいくださいませ



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