朝陽に包まれる邸の閨で
穏やかな寝顔のウンスを
じっと見つめた

月明かりで見る顔も
お日様の下で見る顔も
自分しか知らない閨での顔も

どの顔も どの表情も
愛しくて
いくら 見つめていても
飽きることがない


愛してる


小さく呟いて
左のまぶたに口づけた
長いまつ毛が唇をくすぐる


お腹の中にいるみぃも
眠っているのか
動くことなく静かな様子

臨月になり
ウンスのお腹はずいぶんと
大きく そして
膨らみの位置が少しばかり
下へと 移動した気がする

胃もたれが減って
食欲が戻って来たと
ウンスも言っていた

チェヨンはお腹をしずかに
さすりながら


みぃはいつこの世に
舞い降りるのだ?
無事に生まれるのだぞ


お腹のみぃに呟いた
静かだったみぃが
ぽんと 
チェヨンの手のひらを
叩いた


そなた 
父の言葉がわかるのか?
賢い子だな


うふふ ヨンは
生まれる前から
相変わらず親ばかね


ウンスの顔が笑っている


起きておったのか?


みぃが起きたからよ
あなたがみぃを
起こしたんでしょう?


ああ すまぬ


チェヨンが笑った


自分を見つめるチェヨンの
優しい眼差しが愛しくて
首に腕を回し
チェヨンを引き寄せた


おはようのかわりに
いつもの


目を閉じて
ウンスがねだると
チェヨンはウンスの唇に
その唇を重ねた

吐息が漏れて
いつになく艶かしい
ウンスの唇を何度も食んだ

絡まる舌の甘さに
幸せな時間が過ぎていく


人の気配が近くなる
あれはヘジャの足音か
チェヨンは
離したくないウンスを
もう一度 
ぎゅっと抱きしめてから


どうやら ヘジャが
来たようだ


残念そうにそう言った


もう そんな時間?
起きなくちゃ


ウンスがチェヨンに
支えられて
ゆっくり起き上がる


からだはどうだ?
腹が張ったりせぬか?


覗き込むようなチェヨンの顔
ウンスが 臨月を迎え 
心配性に磨きがかかった


ふふっ 大丈夫よ
いくら臨月だって
今すぐに 生まれるような
ことはないんだから
そんな兆候もまだないし
だから
あなたは朝餉を食べたら
早く兵舎に行って
お役目 頑張ってね


イムジャは今日は?


えっと
王妃様の回診で坤成殿
それから
典医寺に顔を出して
診察してもらったら
邸に戻るわ

そうそう 
夜にはヨンファが
顔を見せてくれるみたい
今宵は満月でしょう?
久々に ポムとヨンファと
月を愛でながら
おしゃべりしようと思って
いいでしょう?


ああ それは構わぬが
くれぐれも


無理はせぬように
からだをいとえ
でしょう?


ああ


了解
チュンソクさんに
ポムを迎えに来てって
伝えてね


ああ わかった


くるんとした
ウンスの瞳に
吸い寄せられるように
チェヨンがちゅっと
音を立てて
頬に口づけた


ヘジャが扉の向こうで
咳払い


旦那様 
もうお時間にございます


あい分かった
すぐ 行くゆえ


素早く
自分の衣を身にまとうと
ウンスの着替えを
手伝いながら
チェヨンがヘジャに
返事をした

秋 うららかな
一日の始まりであった


*******


『今日よりも明日もっと』
愛しい人の
愛しい想い
愛しくって仕方ない




☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


「最愛」という大きなテーマを
季節にちなんだ
サブテーマにわけて
ヨンと妊婦ウンスのお話を
ずっと紡いで参りました

早いもので臨月
妊娠期間を書き続けて
リアルに半年以上たちました
そして
もう少ししたら←まだ先ですが
ヨンが父親に
ウンスが母親になります

そこで今回のサブテーマは
そのものずばり『誕生』に
いたしました

ウンスが無事に出産を終えた先に
haruには 
どんな風景が待ってるだろうか?

このまま書き続けるだろうか?
それとも 
満足してしまうのだろうか?と
最近 ふと思うことがあります


が まずは
ウンスの出産に向けて
心を込めて
お話を書いていこうと思います
そうすれば また
違った景色が目の前に
広がるかもしれない

「縁起」を書き終えて
燃え尽きたのに
また「恋慕」に巡り逢った
時のように・・・

お話が
皆様のお心に届きますように

そして みぃの誕生を
見守ってくださいませ  


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


今宵は
スーパームーンです

日没後はいつもの満月より
大きく輝く月の光で 
月光浴・・・
心が洗われるかしら?うふふ

美しい月が
見られますように



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


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