昼になって
典医寺に訪れたチェヨンに
部屋で休んでいたウンスが
言った


ねえ 
高麗の大護軍って
そんなに暇なの?
毎日の様に
昼に訪ねて来てるけど
大丈夫なのかしら?
まさか 
仕事をチュンソクさんに
丸投げとかやめてよ
私が
ポムに恨まれるんだから


今朝ほど
腹が張るなどと言うから
心配になって
様子を見に来ただけでは
ないか?
イムジャは俺の顔を見なくて
平気なのか?


すこし膨れっ面の
チェヨンの言葉


拗ねたの?
ヨン
こっちを見て


ぷいと顔を背けた
チェヨンの腕を引っ張って
ウンスが言った


知らぬ


ねえ ヨンってば


ウンスはチェヨンの顔の
下にくるりと潜り込むと
上目遣いに見上げた


機嫌直して
会いたかったんだから


本当かどうか
怪しい物だ


ふふっ
みぃ 父上はすっかり
ご機嫌斜めよ
きっと
今朝の不満もあるのよ


そのようなことはない
元気そうなので
もう兵舎に戻る


ヨン・・・
こっちにきて
少し寝るわ
そばにいて


チェヨンの手をぎゅっと
握りしめてウンスが
寝台にいざなった


ヨンも隣で横になって
腕の中にいたい


しょうがないな


チェヨンは
ぶっきらぼうに
答えながら笑った


狭い寝台にかだらを
くっつけて
横になった


ヨンの心臓の音
どくんどくんって・・・


ああ
イムジャの音も聞こえるぞ


あ みぃが動いた


そうか


うん


お腹に手を当てて
チェヨンが微笑む


おお 元気な様子
心配いらぬな


うん 大丈夫
強い子よ あなたに似て


イムジャも強い女人


あら?そお?
じゃあ 最強の子どもね


ウンスは笑ってから
ぽつんと言った


時々不安になるの





無事に生まれて来るかな?
とか
ほんとに生んでもいいのかな?
とか
ほら だって私この時代の
人間じゃないし


イムジャ
もう イムジャはこの国の人
俺の愛しい妻だ


うん わかってる


大丈夫
天女を妻にしたことで
もしも 罰が下るなら
俺が甘んじて受けよう


うふふ
大げさよ


俺は本気だ
ウンスと腹の子の為なら
なんでも出来るぞ


ほんと? じゃあ 
これからずっと
致さなくてもいいわね?


は?


何でも出来るってことは
何でも
我慢出来るって
ことでしょう?


それとこれとは
ちと 違う かな?・・・


うふふ
嘘よ
でも 時々は我慢してね
この子の為にも


ウンスがお腹の上の
チェヨンの手に
手を重ねて言った


あい・・・
合いわかった


渋々チェヨンが言った


少し寝るわ
寝たら 兵舎に戻ってね


ああ


寝てるからって悪ふざけ
しちゃ駄目よ


なにゆえ わかる?


わかるわよ
ヨンの考えることくらい


目を閉じたウンスの口角が
きゅっと上がって
楽しそうだった

チェヨンはウンスの頬を
指でつんつんと
押しながら聞いた


まだ 寝ておらぬか?


うん


では よいよな


なに・・・


聞き終わらぬうちに
唇を塞がれた
熱い吐息とともに
舌が絡んで来る

優しい唇に包まれて
幸せな時間が過ぎて行った


ウンスが一眠り
し終わった頃
ヨンファが部屋にやって来た


*******


『今日よりも明日もっと』
過去も 未来も
全部 抱えて
ふたりで 生きて行く



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