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今回の『恋慕』は
恋慕と言うharuのテーマからは
少しずれる気もするのですが

シンイ最終話の宿屋の夜を
お届けしたいと思います


どうして  チェヨンが
戻れないかも知れない
天門へ
危険をおかしてまで
ウンスを
連れて行ったのか?

ずっと疑問でした
あのまま幸せに暮らせば
いいものを⁈なぜに?と

まあ
あの最終話があるから
今のharuの二次創作が
あるわけですが  (・・;)

そして
今回改めて話を書きながら
ああ   そうか
チェヨンはこう言う
思いだったのかも知れないなと
やっと自分なりにストンとした
解釈にたどり着きました

原作者のソン・ジナ様は
どう思ってあの夜を
書いたのかな?と思います
シンイの小説
第3巻   第4巻  早くでないかな?
首がもう伸びきってますが
待ってます


そして
今回は珍しくお話に
画像も
差し込んでみました

前後編
そしてアメ限の番外編

haru色に仕上げたお話を
お楽しみいただけると
うれしいです



*******


「恋慕 宿屋にて」


王宮の回廊を

テマンが駆けて来る
喉の辺りが
焼けただれていた

一目で

ウンスに何か
あったのだと

チェヨンは悟った


落ち着いてなどいられぬ
あの方はまだ解毒したばかり



細い身体で
一晩中 
息も絶え絶え
毒と戦って来たのを
この目で見守ってきた


それをキ・チョルが
さらって行ったのだ
天界へ行く
己の欲を満たさんがために


急がねば


生きて行けぬ
あの方なしでは
俺が生きて行けぬ

{DB048680-B039-4AF4-B536-747B801D5BDE:01}


王宮で待つよう
止めるチェ尚宮を振り切り
愛しい女人を探してまわる

都を抜け西京を越えたと
知らせが入る

立ち寄りそうな場所を
かたっぱしから
歩いてまわり
たまたま入った飯屋の柱に
見覚えのあるの天界の文字が
刻まれているのを見た



2人にしか分からぬ
秘密の暗号
ケンチャナヨ


大丈夫 だと
何処が
大丈夫なのだ!


ウンスの書いた文字が
胸を締め付けた
涙で文字が霞んで見えた

あの時
天界の文字を書いたときの
笑顔をこの手に
取り戻したい
チェヨンは強く願う




逸る気持ちで
市中を
愛馬チュホンと
駆け抜ける
やっと辿り着いた
一軒の宿屋


死闘の末に
キ・チョル一味から
やっと奪い返して
やっと再び巡り逢う


お体は


チェヨンが聞くと
今にも泣き出しそうに
目に涙をためて
首を僅かに振った


では 痛みなど


もう一度聞くと
大きく頭を振った


それじゃあ


うんうんと
ウンスの首が縦に揺れる


助かったのですね


チェヨンの目が
大きく見開かれた



では
俺のそばに


今まで言えなかった

でもどうしても
伝えたかったこの一言

イムジャの心に
届いただろうか?

チェヨンは静かに
ウンスの答えを待った


いるわ
あなたのそばに
もうどこにも行かない


その震える身体を
ぎゅっと抱きしめた


涙があふれて止まらない
この腕の中に
戻ることを
どれほど待ち望んだか


チェヨンはウンスの香りを
胸いっぱいに吸い込んだ


他にはもう何もいらぬ



 後編へ続く