隣ですやすや眠る
ウンスを見ていた

今朝はうなされる様子は
なかった
穏やかな寝顔

閨の床にはふたりの寝衣が
散乱し
床の中には艶艶とした肌を
惜しげもなく晒している
ウンス

か細い肩があらわになって
寒くはないかと
掛布団を引き上げた


こんなに愛しくて
なんど抱いても
足りぬのに
何をそんなに
憂いているのか
ウンス
愛しいウンス


髪をなでた


う・・・ん
起きてたの?


小さなあくびをして
ウンスが言った


疲れさせてしまったか


チェヨンは心配そうに
もう一度ウンスの顔を覗いた


ふふっ
おかげでよく寝たわ


そうか?


うん


からだがつらくはないか?


うん


ウンスはチェヨンの首に
腕を絡めると
左の首筋にちゅうっと
吸い付いた
赤くかわいい唇の跡

甘い幸せがチェヨンの
胸に広がる

腹に触れるウンスの
突き出たお腹から
みぃの元気な蹴りを
感じた


みぃもおはようだって


ウンスが耳元で囁く


恥ずかしいのでは
なかったか?
皆に見せるのは


あ   忘れてた


ウンスはぺろっと
舌を出す


でも  いいわ
誰に見られても
愛して貰った証拠だもん


そうか


チェヨンは笑って
今度はお返しだと
ウンスの喉元に
印を上書きした


お返しされなくても
からだ中に
たくさん残ってるわ


チェヨンは何も言わずに
ウンスを抱き寄せた


朝の光がきらきらと
閨の寝台にも届いていた


*******


ポムはもうすぐ
武閣氏としての
務めを終え
しばらく屋敷に戻り
婚儀の準備をすることに
なっていた

温泉宿で
ポムとチュンソクは
二人距離を縮めたようで
ポムは毎日   幸せそうだった

いつの間にやら
子作りについて尋ねることも
なくなった


王宮の入場門で
チェヨンに手を引かれ
輿を降りたウンスを
ポムとヨンファが出迎える


いつもと変わらぬ風景も
あとわずか
ウンスが感慨にふけっていると


医仙様
接吻は幸せの味でした
それに
胸の奥が暖かくなるんです
きゅって   優しく
包まれたみたいに
これが前に医仙様が
言っておられた
きゅんとするって
気持ちですか?


チェヨンと別れて
典医寺に向かって
歩いていると
そばに控えるポムが
ふいに
ウンスに尋ねた


うふふ
そうよ
ポムは幸せの味を
知ったのね


ポムは赤くなって
下を向いた
ヨンファが優しくポムを
見つめている


幸せな朝を迎えたウンスの
いつも通りの典医寺の
1日が始まった


そんな時に
思わぬ話が典医寺に
舞い込んできた


*******


『今日よりも明日もっと』
口づけは幸せの味がする
互いの愛でいっぱいになる





おはようございます

前々話でお願いした
「いいね」でヨンだよを
知らせくださった
たくさんの皆様
ありがとうございます

お話はちゃんと
届いているかしらと
ちょっぴり
感傷的な秋の気分
だったもので
うれしかったです
またお知らせくださいね~