小鳥のさえずりで目が覚めた
朝の空気が閨にも届く

目の前には
いつものように整った顔の
愛しい彼

よかった 
穏やかな寝顔をしている

何も身にまとわずに
寝てしまった彼の
その腕に残る古傷
背中にも脇腹にも・・・

たくさん傷を抱えて
この人は一人で耐えてきた

そう思うと切なくなって
どんなに愛しても
愛し足りない気がした

傷に混じって赤い斑点が
肩や首筋に残っている
昨日の印 
愛さずにはいられなかった
心ごと全部
愛さずにはいられなかった

肩の古傷をなぞってみる
ケロイドの傷跡
相当深い傷だったはず

ひとつひとつが彼の勲章
けれど
これ以上こんな勲章は
もういらない
私がつける印だけでいい

そう思って軽くため息をつくと
チェヨンが指を掴んだ


朝から イムジャが
わるふざけか?


ち ちがうわよ
傷を見ていたの
たくさんあるな~と思って


そうか?
これは若い頃の傷
今は傷を負うようなへまは
せぬ


そっか
若い頃のか


ああ 俺とて
剣の腕前が未熟だった時もある


そうよね
初めから強い訳じゃない
誰だって・・・


ああ 心に隙が出来ると
やられてしまう


うん
今は?今は大丈夫?
やられない?


ああ 
ポムの兄の仕掛けにも
心を乱さなかっただろう?


うん そうよね
強くなったのね


ああ イムジャがいるから


ん?


そなたが俺の力だから


ウンスは潤んだ美しい瞳で
チェヨンを見つめ
その喉元に吸い付くように
口づけをした

きゅっと音を立てて
印を刻むようにと


大護軍の威厳も体面も
今日はなしよ
こんなにはっきりわかるもの
我ながら芸術的だわ
からだの傷は私がつけるもの
だけでいい


ウンスがおどけて言うと


そうか
俺は全然構わぬが
つけた相手はイムジャだと
皆が知ることになると思うぞ


チェヨンがにやりと笑う


あ!


ウンスが急に赤面した


ねえ やっぱりこれ
なんとか隠せない?
恥ずかしい
みんなになんて思われるか
いやだ
早く言ってよ
そこまで 考えなかったわ


嫌だ 隠すなどするものか
今日は一日せいぜい
皆に見せて歩こう


ばか いじわる
チェヨンのいじわる


ウンスがチェヨンの胸を
小突くと 
その手首を握りしめ
ぐるりとウンスに覆いかぶさる


もう 朝よ
起きなくちゃ
ヘジャが来るわ


すこし慌ててウンスが言う


ああ わかってる


わかってない


ああ わかってない


ウンスの顔を射るように
見つめた

チェヨンの吐息が
耳たぶにかかる

また 印が増えそうだ
ウンスはそう思っていた



******


『今日よりも明日もっと』
ふたり 手を取り歩きたい
あなたが 苦しい時にこそ




☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


あまあま?な朝・・・
(///∇//)
だって其の三十四ヨン
なんですもの・・・
などと・・・戯れ言です

haruの家に
近くの教会の鐘の音が
響いてきました
なんだか心洗われる
美しい音色です

よい1日になりますように


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