きらきらとした
初夏の陽射しの中
吹き抜ける風に手元を
ひらひらと揺らされながら
みぃのおむつ作りは続いていた


奥様 そろそろ
お休みになりませんと
これでは 
からだが休まりませぬ
私が旦那様に叱られます


ヘジャが言う


うん わかっているんだけど
意外と楽しくて 裁縫が
みんなとのおしゃべりも
楽しいし・・・ふふっ


ウンスが笑う


なれど 
ヘジャの言う通りです
このようなことをさせて
余計に
具合が悪くなりでもしたら 
大変でございます


ソンオクが真面目な顔で
諭し言った


いっそ 
みんなもうやめましょう
おむつは十分すぎるほど
出来ましたし


うん でも・・・
ウンスが何か言いかけた時
表の方から声がした


あ きっと サラね
うん わかったわ ソンオク
じゃあ サラも来たことだし
みんなも休憩にしましょう


そうですね 
それがようございます


ソンオクが頷く
ヘジャはサラを出迎えに
表に出向き ヨンファは
厨房にお茶をとりに行った


目の前の卓に山と積まれた
おむつの数々
ウンスは皆の気持ちが
うれしかった


みぃは幸せね


お腹をさすると
うん と 
みぃが返事をするかのように
ウンスの手にぽんと挨拶をした


サラがヘジャに連れられて
客間にやって来る
典医寺から持参した数々の
生薬や鍼灸道具を
小脇に抱えている
そして
ウンスの顔色を見るなり


安心いたしました
思ったよりも
ずっとお元気そうで


と 告げた


ええ 大丈夫なのに
うちの人が大袈裟なのよ
休むようにって言うもんだから


ウンスが微笑む


それだけ大切にされていると
いうことですよ


サラが微笑み返した


ええ おかげで
のんびりと出来たし
みんなとおしゃべりも出来たわ
このところ忙しかったから
ちょうどいい休日ね


そうですね では 
一応 脈診をいたしましょう
鍼灸の用意もいたしましたゆえ


え~~~ 鍼!鍼をうつの?
苦手なのよね 


ウンスが困った顔をする


大護軍様からのお言づてで
ございます
医仙様が嫌がろうとも
医仙様のお体の御ためになるなら
必ずやるようにと・・・
それに痛いことはいたしませぬ


ほんとにしない?頼むわよ
それにしても 旦那様ったら 
相変わらず何でもお見通しだこと


ウンスはくすりと笑った


鍼が気の流れを
よくすることはご存知のはず
悪い気を断ち切り
とどまっている気を
流しましょうね


サラが優しく言った


ヘジャが 
隣の部屋に
床を用意いたしました
と ウンスとサラに伝え
ふたりは隣の部屋に移動する


布団に仰向けに寝転び
サラの脈診をうけた
神妙な面持ちのふたり

それから ウンスの白く細く
つやつやとした
美しい足のつぼを探り 
サラが鍼を押し当てる

治療をしながら
サラがくすくす笑った


どうかした?


いえ 私が参ってよかったと
思いまして・・・
だってこのような
医仙様のあられもない姿
大護軍様は絶対
チェ侍医はじめ
男の侍医の方には
見せたくないはず


うふふ 
そうかも知れないわ
それでどお?
特に悪いところは
ないでしょう?


はい 少々お疲れなだけかと
なので 
からだが温まるように
鍼灸いたしました
いかがですか?


ええ なんだかほのかに
温かくなってきたわ
それに肩と腰の張りも
和らいだ気がする


それはよかったです
それから苦くてもお薬も
お飲みになりますように
養生が何より
大切にございます


ええ わかったわ
ところで サラは
もう典医寺に戻るの?


はい 
チェ先生お一人ですので


そうよね
典医寺に変わったことは
なかった?


ええ 特段 ありません


そう なら・・・
少しくらい 
お茶を飲む時間は
あるでしょう?


お茶ですか??


大丈夫よ 
チェ先生なら一人でも
うふふ
せっかく来たんだし
休んで行って
みんなも喜ぶわ


はあ そうですか?
では お言葉に甘えて
少しだけ・・・


サラの目が
うれしそうに光る
そうして
診察を終えてふたりは
客間に戻って行った


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『今日よりも明日もっと』
いつでもお見通しなあなた
いつも温かいあなた



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