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「恋慕 其の四十六」
その後のいむりゃヨン

グルっぽにと
書いたお話ですが
お届けしたいと思います


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兵舎の私室で散々ウンスに
駄々を捏ねたチェヨンは
まだ酔いが回っているのか
千鳥足で王宮を歩いていた

横にぴたりと張り付いている
小柄なウンスが
チェヨンを支えて歩いていた

おろおろしながら後ろから
テマンがついてくる

相変わらずチェヨンは
いむりゃ
いむりゃ と 
ウンスに絡んでいる

はいはい
本当に困った人ね
あ~ 酒臭い
これじゃあ 大護軍の体面も
あったもんじゃないわ

からだを寄せてくるチェヨンの
重みを感じながら
ウンスは文句顔

チェヨンはそんな様子を
楽しんでいるかのように
ウンスにべったりくっついていた

時折 訳もないのにどさくさに紛れ
ささっと 首筋に吸い付いたり

やたらと肩を抱いたりするのは
気のせいだろうか?

ウンスが訝しげにチェヨンを見ると
いむりゃ おれはよっれなひ と
意味不な言葉を発してくる

これが演技ならアカデミー賞もんよ
ウンスはひとりごちていた



王宮の庭園にさしかかった頃
偶然
夜の散歩を楽しんでいた
王と王妃 そしてお付きのドチ
チェ尚宮に出逢ってしまった


ちょっと ヨン
王様御一行よ 叔母様もいるわ
もう ちゃんとしてよ

ウンスの慌てぶりに
動じることもなく
チェヨンは


いむりゃたれたと?


呂律が回っていない
もう 絶対叔母様に叱られる
そう思って小さくなったウンスに
王妃が声をかけた


医仙と大護軍ではないか?
いかがしたのだ?


ウンスが観念したかのように


はいちょっと飲みすぎたみたいで
うちの虎を屋敷に移送中なんです


そう告げた
とたんに 叔母チェ尚宮の表情が
険しくなる


情けない!妻に背負われて歩くなど
あり得ぬわ


ウンスは言い返すこともなく
チェ尚宮の小言を聞いていた


だいたい医仙
そなたがこの馬鹿者に甘いから
こう言うことになるのだ
色ボケか何か知らんが
王様の御前で大護軍たるもの
そのようなていたらくでよいのか


延々と続く勢いのチェ尚宮の小言
矛先はいつしかウンスへと移っていく


はい すみません
以後気をつけます・・・


だんだんと小さくなる声
縮こまるからだ

月は雲に覆われ辺りは闇夜
なんだか理不尽に責めらて
ウンスは泣きたくなってきた


その時 ウンスにもたれていた
チェヨンが叔母に背を向ける形で
ウンスとチェ尚宮の間に割り込むと
庇うように
ウンスをぎゅーっと胸に抱いた


いむりゃ いむりゃ
おれはそなたがいれば
なにもいらん
いむりゃをいじめるやつは
おれがせいばいしよう
おはうえとてゆるしませぬ


突然の出来事にチェ尚宮も
開いた口が塞がらず
あわあわと慌てふためいている


ヨン!正気か
王様の御前であるぞ
いくら好いた妻とは言え
ほどがあろう


チェヨンは叔母チェ尚宮の叱責を
気にすることもなく
皆の前で
さらにウンスに口づけた


このたわけが!


チェ尚宮の声が夜の庭園に響いた
王妃はふたりの光景を
微笑みながら見つめて


まあ よいではないか
それほど医仙のことを
慕っている証
酔っているからこその
本音であろう
皆の前で堂々と接吻するなど
さすがは大護軍
チェ尚宮
ふたりを力づくで引き離すのか?


チェ尚宮にそう問うた


まことにお見苦し限り
あとからこの惚けた甥に
よく言って聞かせますゆえ


まあよい 王妃の言う通りである
王妃 我々もそろそろ寝所に戻らぬか


チェヨンに触発されたように
王が言った


はい 王様・・・


王妃は頬を赤らめ小さく頷いた
ドチはそんな王と王妃を
柔らかな笑顔で見て


では 坤成殿へ参りまする


ふたりを寝所の方へと誘った


抱き合ったままのチェヨンとウンス
相変わらずおろおろと
ふたりを見つめるテマン


その時 雲間から月が顔を出し
一瞬辺りが明るくなった


チェヨンはウンスの肩に
顎を乗せると
テマンにだけ見えるように
片目を開けてウィンクすると
小さくべろを出した



*******


『今日よりも明日もっと』
どんなときも
そなたを守る・・・






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このお話は 
グルっぽでのリクをもとに
再構成いたしました
リクいただいた皆様
ありがとうございました


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あなたの優しさに
haruの心が
届きますように・・・と
願いをこめて

ありがとう・・・haru

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