朝 ウンスが目を開けると
チェヨンがウンスの顔を
じっと見つめていた

そのあまりに優しい瞳に
どきどきしながら

おはよう 
と ウンスが言うと

チェヨンがおはようの
代わりに
優しい柔らかい口づけを
ウンスにした


チェヨンはそれから
ウンスのお腹に手を当てて


みぃ おはよう


そう言った・・・


その言い方がうれしくて
チェヨンの胸に顔を寄せて
ウンスがそっと目を閉じると
チェヨンが我慢できないように
ウンスの顎を持ち上げて
その頬に
その額に
くすぐったいような
なぞるような
口づけをした


子を授かり
やっとこれで
誰かに懸想されるかもと
悋気をおこさずとも済む
ほんとうに
俺だけのイムジャだ


チェヨンは安堵したように
そんなことを呟いた


あら わからないわよ
お腹の子ともども
かわいがってくれる殿方が
現れるかもしれないわ


ウンスがふざけた調子で
返すと
チェヨンが拗ねたような
顔をして


それはならぬ


とウンスを強く抱きしめた


冗談よ 戯れ言・・・
直ぐムキになるんだから
困った父上よね みぃ・・・


ウンスは お腹の子供に
同意を求めるように言ってから


ほら 早く起きなきゃ
またヘジャに呆れられるわ


チェヨンの腕を逃れ
ウンスは
早々に床を後にした



*******



坤成殿で
朝の回診を終えて自室に
戻り 休んでいたウンスに
ポムが扉の外から
声をかけた


あのぅ 医仙様


あら どうしたの?
中へどうぞ


おずおずとポムが扉を
開けて 
顔だけ扉の内側へ出した


? 


あのぅ 兄が・・・


お兄様が?


先日のお詫びとお礼にと
診療室に来ているのですが
お会いになりますか?


あら そう・・・


あのぅ 別に会わずとも
伝言があればポムが
伝えますが・・・


あら ポムはお兄様と
私が会うのが嫌なのかしら


いえ そう言う訳では
ただ なんとなく・・・


相変わらず おかしな子ね
じゃあ 
ポムも一緒にいたらいいわ
こちらへお通しして頂戴


はい わかりました


なんだかいつもと違って
歯切れの悪い
ポムの様子が気になりながら
ウンスはポムの兄が
来るのを待っていた


春の柔らかな日差しが
典医寺の窓にも
降り注いでいた



*******



『今日よりも明日もっと』
・・・一難去ってまた一難?



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