ひどく気分が悪かった
チェヨンはどうして本当のこと
言ってくれなかったんだろう
いつもは手を繋いで帰る道
今日は離れて歩いた

ウンスは思う

あなたが妓楼に行くのは
仕方ないのかも知れない
いやいや  
百歩譲って 部下を労う為に
仕方ないとしてもだ
いつもみたくさらっと
言ってくれてたら
心はざわざわしても
こんなに にがくはなかった
他の人から聞かされるなんて
なんだかすごく・・・

相手に想いを伝えることは
難しいって
王妃様に言ったばかりなのに
自分が同じことを繰り返す
想いをうまく言い出せなくて
まったく自分に嫌気がさす
このもやもや 
どうしたらいいんだろう


チェヨンは思う

俺はただ
イムジャにいらぬ想いを
抱かせたくなかっただけのこと
その心がどうして分からぬか
どうして俺を信じぬ
だいたい俺が妓楼で
イムジャ以外の女を抱くとでも
本気で思うたのか
そのようなこと断じてない
もしそう思われたのだとしたら
俺はほんとに俺自身が情けない
其方だけだと言っておる
其方以外は何もいらぬ
というておる
これ以上どう伝えろと言うのだ

先ほど聞いた侍医との
楽しげな笑い声
思い出すだけでいらいらする
他の男にあのような
思わせぶりな態度
ましてや侍医は心底イムジャに
惚れておる
それに気づいていないのか
少しは
警戒と言う言葉の意味を
知ったらどうだ
無邪気にもほどがあろう


ふたりの気持ちは平行線
長い夜が過ぎていく
床の中でも
初めて背中合わせに眠りについた



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