妓楼は羽目を外している
兵士で溢れかえっていた

今日は大護軍のおごりだ~
みな ありがたく頂け~!

と あちらこちらで
士気が上がる


色とりどりの衣を着飾り
美しく色あでやかな
妓生たちが男たちの相手をする


チェヨンのだんな
今日はごひいき 
ありがとうございます


チェヨンと親しそうな言いぶりで
店主が腰低く礼を言う


急に無理をいって
すまなかったな主人


それにしてもさっきから
酒ばっかりで
だんなは遊ばないんですかい?


チェヨンは 


今宵はこいつらの労いの場
よろしく頼む


と告げた


妓楼に トクマンが
遅れて慌てて駆けつけた


トクマン 遅かったな
こういう時は
一番乗りしそうなのに
どうしたんだ?


と入り口でテマンが見つけて聞いた


いや~だって腹を壊してさ
典医寺で薬湯を
もらってきたんだ
ずいぶん 楽になったよ
チェ侍医も腕がいいんだな


? この時間にまだ
チェ侍医がいたのか?


トギは? 
トギも一緒にいたんだろ?


ああ トギは用事みたいで
俺と入れ違いに帰ったよ


おまえ それなのに
おふたりを置いてきたのかよぉ~


テマンが頭をわさわさ掻く


おまえ疎いにもほどがある


俺だって心配したさ
男女が同じ部屋で夜更けに・・・
でも 医仙様は全然気にかけて
ないみたいだし
チェ侍医はそんなに心配なら
早く迎えに来るように
大護軍に伝えてくだされだってさ


後に気配を感じた
ぎくりとふたり同時に振り返る
険しい顔のチェヨンがいた
テマンが焦って言う


お 俺がひとっ走り
様子を見てきます


それを制して


よい 俺が迎えにいく


チェヨンは王宮の方角へ
瞬く間に消えてしまった
唖然として見送るふたり・・・


店の主人は


あいや~
うわさはほんとだな
チェヨンが天女の虜だって・・・


そうつぶやいた


*******


典医寺には灯りがともり
中からは笑い声が聞こえた


もうチェ侍医ったら
そんなにおだてても
何にもあげないわよ


それは残念


またふたりは笑った


楽し気な様子に腹が立った
待たせたのは自分なのに
その無防備な様子に
何を考えておる と
無性にいらいらした
荒々しく扉を蹴りあけて


イムジャ 帰るぞ


とウンスの腕を掴んだ


おや お早いお迎えですね
トクマンさんから聞きましたか?


と チェ侍医が
ひょうひょうと言う


もう 痛い 痛いわ ヨン
だいたい 
今日は楽しい妓楼なんでしょう
迎えになんか来なくても
私は平気なんだから


よいから 参るぞ
チェ侍医世話になった


そう言うとウンスを
引きずるように
典医寺を後にした



*******



『今日よりも明日もっと』
甘いときも ほろ苦いときも
大切なのは心持ち・・・



*すみませぬ パソコンの調子が
わるいのか?ブログが上手くアップできず
ご迷惑おかけしました  haru

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