お久しぶりです。相変わらず広く浅くゲームをしているわけなんですが、久々にストーリー性のあるゲームをプレイした思い出を残しておくためにブログを活用しようと思います。前半はゲームの概要になりますが、後半はストーリークリアまでのネタバレを含みますので未プレイの方などはご注意ください。
・ゲームについて
プレイ、クリアしたのはタイトル通りProject:;COLD case.mirage。元々はSNS等を活用する現実とリンクした謎解きを楽しむコンテンツだったようですが、自分は2025年3月末のニンダイまで存在自体認知していませんでした。本作はそういったSNSなど外部ツールは使用せずゲーム内だけで完結する作りになっているので敷居は高くありません。
内容としてはテキスト形式のミステリーが主軸で、デスクトップPCを模したゲーム画面を活用してウェブからキーワードを検索したり、PC内の特殊ツールによって再現された被害者と会話をすることによって事件の真相に迫るといったものになっています。
あらすじとして紹介されているので話してしまうのですが、今回登場する主要メンバーの5人はストーリー開始時点で既に全員死亡しております。流血や強めの外傷描写などはないので苦手な自分でも問題なく楽しめましたが、そもそも人が死ぬような内容が苦手な方は可愛らしいキャラクターの見た目に釣られてプレイすると危険かもしれません…。
自分はSteam版でプレイしたためスイッチ版ではどういった操作方法になっているか分からないのですが、基本マウス操作のみで完結します。UIもPCのデスクトップ画面に寄せてあるためお持ちの方はSteam版のほうが臨場感があるんじゃないかなーと思います、手軽なのはスイッチですけどね。
・ネタバレなし感想
こういったテキスト系ミステリーはダンガンロンパ、逆転裁判くらいしか触ったことはなかったので難しい謎解きが多かったらどうしようと不安な部分もありましたが、基本的にはほとんど躓くこともなく進めました。別に謎解きが物足りなかったということはなくヒントは散りばめられつつも解けた時のスッキリ感はちゃんとあるいい塩梅だったなと個人的には思います。ストーリーはかなり面白かったです。ネタバレを含まないようにするとほぼ何も言えないのですが…全体通して矛盾点というか辻褄が合わないみたいなところが見当たらなかった気がします、自分が気づかなかっただけかもしれませんが…。3Dグラフィックも綺麗でしたし、テキスト周りも含め丁寧に作られてるなーという印象でした、ゲーム制作の相場など全くわかりませんがこれで約3000円で良いんか…?て感じです。
ストーリー重視のゲームゆえにネタバレなしではなくことがなくなってきてしまったのでそろそろ感想に入ろうと思います、スペースを開けますが改めてご注意ください。
・ネタバレあり感想
まずクリアまでにかかった時間はおおよそ9時間。これを短いと感じるかどうかは人によると思いますが、カフェ兼宿泊施設という狭い空間、5人(正確には6人?主人公とかイオリとかもいるけど)という登場人物の絞り方をしているため変にボリュームを出すと間延びすると思うので個人的にはかなりベストな長さでした。
値段も昨今のフルプライスゲームの半分くらいですしね。ただ1周した限りだとやり込みのようなものはなく、エンディング分岐もおそらくない?弾丸を手に入れる選択肢のときにもしかしたら変わるのかもしれないですがせいぜいそことキャラごとのサブが一つずつあるくらいなので、繰り返し遊ぶような要素が現状ほぼないのが少し残念です。
魅力的なキャラたちだったのでクリア後にある程度フリーで話せたり、アフタートーク的な部分の掘り下げがあったら嬉しいなーと思いますね。設定的にパソコンのデータは消さなきゃいけないのでそこを遵守すると難しいのかな、せめてクリア後の彼女らと少しでも交流出来たらなお嬉しいですね。
サブミッションクリア後に手に入る衣装チェンジは2周目やるときに着せるかーと思っていたのですがどうやら引き継いでニューゲームが出来ないみたいなので最初から服を変えて進めることは出来ないみたいですね…。
ゲーム性はほんとにマウスで選択肢やワードをクリックして進行していくだけなのでアクション性などは皆無でしたが、序盤に触れたとおりデスクトップ画面のようなUIのゲームをPCでやっていたので没入感はかなりあったと思います。たまーにプレイヤーがテキストに目を通していてもクリックしてコピーしたりチェックしたりしていなくてフラグが立たないことがあり、こちらのせいではあるのですがちょっと煩わしさはありましたね。画像は大丈夫でしたがチャット欄の一部にだけクリックの判定があったりするのは1、2度見逃してました…。
深層モードの尋問?ですがそんなに迷わなかったものの似たような選択肢でたまにミス判定になりました。これは他のゲームでも良くありましたし、3回ミスしてゲームオーバーになったとしてもリトライが容易なためストレスは無かったです、リトライ画面もPC演出らしくて良かったですし。ニンダイのPV見てる感じどっかでジャンプスケア系の演出があってもおかしくないと身構えていたのですが特になく安心してプレイできました。
ストーリーも個人的にかなり良かったです。以前どっかで書いた(確かFF16?)のですがハッピーエンド大好き人類なのでちゃんとエンディングで皆救われていたようで安心しました。
最後の最後で全てが覆るどんでん返し!!みたいなものはなかったですが細かく怪しい人物が切り替わり展開していくのはスピード感があって楽しかったです。特に吉永と如月に関しては最後の最後まで振り回されてたというか…。どっかで入れ替わってるなーとは思いつつもチャットの内容が明らかに如月の方が常軌を逸していたので、実は最初から入れ替わってる…?でも病弱なはずだからこんな大掛かりなことは到底出来なさそうだしなーというのをいったり来たりしてました。接種したと思われる毒の効果が現れるのが数時間後とあったため何か裏があるなーと思いつつ結局最後まで驚かされてました。でも如月の最後のボイスメッセージ、毒を飲んですぐに苦しんでそうだったけど手足が変色する別種なんでしょうか。まあ赤酸?の毒使うと中和剤あったし吉永がその後の計画を実行するしかないように別の毒使っていそうだなと勝手に思っています。
中盤までは吉永へのヘイトが一番高くなる作りで、実はトップレベルの被害者という構成がよく出来てるなーと思いました。イオリとかいうアブノーマルな存在がいる関係でもしかしたらPC上の吉永は儀式後の如月と混濁した状態で再現されていて言動がおかしくなっている部分があるのか?とか現実味のない予想もしていましたが(そもそもPC上に人格や個人スマホを再現できてる時点でおかしいけど)ここは吉永が死ぬほど頑張っていただけみたいでした、そのうえで作戦中に如月に圧かけられたり親からも半ば見放されてたりで苦労人すぎないか?
その他4人もバックグラウンドが重たくて…比較するようなものでもないけど一番マシなのは風張くらい?ほかは人の命が絡んだりしていてかなりキツめでした。検索してウェブ記事でざっくり概要を知る→表面的にしか知らない人間がまとめサイトの様な場所で言いたい放題いっているのを見る→情報を集めて本人に問い詰めると真相が分かる、という一連の流れが普段現実でみるニュースや事件も他人事じゃないというか、本人しか知り得ない、でも他人に開示できない事実みたいなものもあるんじゃないかなと改めて考えさせられました。特に最近なにか著名人が事を起こせば寄ってたかって赤の他人にまで叩かれているのが散見されているので。
少し話が逸れましたがその点で言うと疑問があって、吉永及び如月のあの情報収集力はどこから来たものなんでしょうか。日下部(五月女)や花崎はプレイヤー側の検索でもひっかかるほど表に出ている情報でしたが、風張の八百長に関してはそれらしき記事は見当たらず、吉永がそれに関しての情報を噂でキャッチしたと話していたものの、そこから八百長相手を逮捕に追い込むにはあまりにも表にある資料が少ない気がしました、表示されてないだけでホントは転がってるのかな。
複垢で複数の人間を操るのはまあ頭のいい人間が精神的に追い詰められている相手にって考えるとあり得ない話じゃないかなという印象でした、ボロ出さずにタイムリミットあり(オフ会までに)で殺人を決意させるとなると至難の業であるのは考えるまでもないけれども。実際墨田が殺人など一定のラインを越えた行動をしないという意志があったため手こずったりしていたようですが、臨機応変に吉永に手をかけさせるターゲットを切り替えたり、性格を読んでさらにそれを口封じするように仕向けるなど如月の切れ者らしさの演出と行動の裏付け方が良く考えられてるなーと感じました。それについていきつつ上手くなだめている吉永あってこそでもありそうでしたが。
今までプレイしていたミステリー系のゲームだと、人物の行動理念や動機よりトリックにフォーカスして深掘りしていくもののほうが多かったため、かなり新鮮に楽しめてました。その分殺害方法はかなり分かりやすいものが多かったのでそこは好みが分かれそう。風張のスピーカーを使ったトリックが一番無理がありそうでしたが、
出会って初日の人間の声を判断するのは難しいでしょうし、虫が苦手な人は視界にそれらしいものが映ったら
柵に寄りかかるかはさておき後ずさったり身構えたりするだろう、墨田も落ちそうな人間の手を取っている緊張状態ではなおさら人の声なんて判断できないだろうなと思うとまあありえないってほどではないかなと。
仮に風張が驚いても落ちるまで至らない、打ちどころが良くて軽傷で済む、墨田が引っ張り上げて助けるなど失敗するパターンがかなり考えられますが、如月の用意周到さを考えるとまあ予備のパターンとかいくらかあったんじゃないかなと思います、二階の吉永が待機していた部屋は掘り下げがなかったしここに代替案の道具とかあるんだろうなとか勝手に考えてます。
二階で思い出したのですが二階のエアコンが極端に寒く設定されていたのって如月の遺体が腐らないようにってことなんですかね、現実とリンクしているなら24年の9月だとまあまあ暑かったはずですし。他になんかあったのか思い出せないので2週目で探してみようと思います。
・詰まったポイントなど
ヒントからパスワードを探す形式がわりと訪れる本作、大体はすぐ見つけられたものの風張のスマホのパスワードとみやまんサロンのパスワードがなかなか見つけられず大変でした…。風張の方はよみにち新聞杯の戦績?がパスワードでした、これには早い段階で気づいていたつもりだったのに、二銀の2をずっと見落として3708やら
0378やらずっと彷徨っていました。風張のことがわかっていくとパスワードが日付ではなく戦績の方になっているのが、プレッシャーに負けないために自分を焚き付けるためのものなんだろうなーとか分かったりして良いですね。
2つ目のサロンの方がもっと苦戦して、最後の最後でやっと解決できました。花崎以外はヒントをくれて、みやまんのメンバーの学校である六泉ヶ丘高校の文化祭ページにヒントがあると総じていわれます。
開催日を入れたり、キャッチコピーを入れたりパターンを試すも上手くいかず…。マックス何文字かなと入力したところ16文字で、もっと後半にヒントが来るのかなーと先延ばしにしながらやっていました。そのまま進めていくと如月と吉永のチャットから「LEO」という単語が。ははーんこれが最後のヒントだなと思いすぐさま数パターン試すもダメ。まだ何かあるのか…?と本編に戻ると全員のデータを削除するよう促されエンディングに向かいそうな雰囲気になり、もう一度立ち止まって考えることにしました。
GO!ロクセン!という文言がヒントなのはわかっていていろいろ試していたのですが(56000とか、5691000とか)失敗、頭や後ろにLEOをつけてみたりもダメで一度原点に帰ろうとGO6000と入力したところ無事成功…
LEOとは如月のアカウント名の話をしていたようで、本来ならもっと早い段階でログインしていてこのLEOは誰…?となっているところに吉永とのやり取りで如月と判明する流れになっていたのでしょうが、初歩的なミスによって順番が逆転してしまいました。
クリア後調べてみるとみやまん自体がProject:;COLDを通してずっと出てくるらしいので色々と調べてからもう一回プレイしたらより楽しそうだなーと思いました、SNS連動のゲームって今からできるんだろうか…
・おわりに
プレイ時間としては10時間足らずでも非常に濃密だったため思ったより長くなりました。今後どのようにProject:;COLDが展開していくのかわかりませんが、個人的に目が離せない作品になったことは間違いないです。グッズとかあるのかな、今作では墨田が一番お気に入りです。
古参の方には申し訳ないですがSNS連動となるとやはり敷居が高そうなので、こういったコンシューマでできる作品でも続いてくれるとありがたいなーと思います。
それでは。読んでくれた方がいましたらありがとうございました。