今回は全体の色の比率についてお話ししていきます。
ファッションにおいて、1度に使って違和感を感じない色の数の限界は3つだと言われています。
黒と白と、赤などの有彩色を使うことが一般的です。
しかしそれを1:1:1の割合で使うとどうなるでしょう。
全ての色の主張が混ざって不調和になってしまいますね。
そこで、ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーというものを考えます。
公式⑪ 色の比率を考えよ
ベースカラーとは、全体の約6~7割を占め、全体のイメージとなる色。
アソートカラーとは、全体の約2~3割を占め、ベースカラーを引き立て、全体をまとめる色。
アクセントカラーとは、全体の約1割で、メリハリをつけ全体を引き締める色。
このような役割になっています。
ベースカラーやアソートカラーは今までの配色方法や公式などの知識を使って考えてください。
挿し色などとよく言われるアクセントカラーですが、これが今回のキーポイントです。
公式⑫ アクセントカラーで引き締めろ
アクセントカラーは全体の約1割なので、靴やアクセサリー、帽子、トップスのプリントなどによって表現できます。
アクセントカラーの役割は、メリハリをつけ全体を引き締めることなので、とにかくメリハリをつけることが大切です。
ではどのようにしてメリハリをつけるのか。
メリハリのつけ方は色の三属性に依存します。
つまり、色相、明度、彩度のどれかによってベース、アソートカラーと差をつければいいのです。
ではこのベースカラーが青、アソートカラーが黒のコーディネートにメリハリをつけていきましょう。
まずは色相で差をつけます。
ベースカラーの青の補色であるオレンジを1割ほど加えます。
こうすることで全体を引き締めることができ、さらに互いの色を引き立て合うこともできました。
次に明度に差をつけます。
全体が暗めの色の場合、間に白色をいれてみます。
一気に引き締まりました。
この写真のように、配色を分ける無彩色のことを、セパレーションカラーと言います。
公式④のオルターネーションもこれを利用しています。
最後に彩度。
彩度の低い色で統一されているところに、彩度の高い色をいれます。
これもまた引き締めることができ、鮮やかな青を強調することができました。
このように、今までの知識にアクセントカラーを意識することによって、またファッションの幅が広がります。