《ネタバレ注意》
監督
是枝裕和
キャスト
福山雅治
役所広司
広瀬すず
吉田鋼太郎
満島真之介
市川実日子
斉藤由貴
橋爪功
松岡依都美
ストーリー
豪腕弁護士の重盛は
解雇された社長を金目的で殺害し死体を焼いたとして
強盗殺人の罪で起訴された三隅を弁護する事になった。
殺人で前科のある三隅は犯行を自供。
検察の死刑求刑に対して
無期懲役にもっていきたい重盛は
三隅と接見を重ねるが、
会うたびに自供内容がころころと変わり
困惑する。
迷路に入ったかのように
事件の真相に辿り着けずにいた。
感想
全ての役者が良かった。
福山雅治のイメージは重盛と重なる。
役所広司さん演じる三隅に
飲み込まれる重盛を淡々と表現。
役所広司さんは不気味な犯人三隅、
善人でもなく悪人でもない…
難しい人物を見事に演じていました。
斉藤由貴さん、印象に残りました。
複雑な心情を映し出す目と虚ろな表情、
凄い女優になりました‼︎
（なだけにもうほっといてあげて〜
なんて個人的には思ってしまう）
すずちゃんも橋爪さんも真之介くんも、
鋼太郎さん、実日子ちゃん、
それぞれの存在に凄い意味があって、
台詞を聞き逃しちゃダメ！
それくらい役者ありきの作品。
そこは見応えあります！
物語自体は…
もやもやマックスでエンドロール…。
エンドロールをぼんやり眺めながら
余韻に浸るというより
胃のあたりに痛みを感じる私。
全ての裁きの真実はあって無いようなものなのだと
世の中に救いはないのだと
突きつけられてどん底に落とされていくのです。
真実よりも、人の命よりも、
スケジュールや予算優先。
そうだよね！
きっとそんなもんなんだよ！
わかっていても、そうであって欲しくない。
ただ虚しい…。
タイトルが
『三度目の殺人』だものね…
コレ、答えになるのかな？
この作品で明日に希望が持てるとすれば
（あくまでも想像ですが）
犯人三隅は少女の幸せな未来を作ったのだと信じたい。
人として死に行くのだと信じたい。
かなり観る人を選ぶ作品だと思います。
またまた考えさせられてます。