生々しい感覚って感じることありますね。
「それにもかかわらず、自分が何かにずっと見られているという、いやに生々しい感覚があった。
(中略)
それはただの錯覚かもしれない。恐怖や猜疑心は暗闇の中にいくつもの架空の目を作り出す。
(中略)
それでも私は自分に注がれるそれらの視線を、あくまで架空のもの、実際にには存在しないものとして
考えることにした。そこには目なんてない。
それは私の恐怖心が作り出した錯覚に過ぎない。
そう考えることが必要だった。
とにかく私はこの巨大な森を(どれほど大きいかはわからないが)、
最後まで歩いて通り抜けなくてはならない。
能う限り正気の頭をもったまま。」
読んでいてちょっとわからなくなるのですが、この「森」って何かの比喩なんでしょうか?
「無意識」の比喩でしょうか?
「人生」の比喩でしょうか?
うーん。わからない。やっぱり村上春樹さんはむずかしいです。