手術翌日の熱も無事下がって、
手術から2日後。
午前中、ようやっと歩行訓練開始。
看護師さん立ち会いの元、
まずは起き上がる。
ベッドのリクライニングで徐々に。
お腹が痛てててててーっっ。
でもまぁまだ耐えられる。
次にベッドの左側に両足おろして、
柵につかまりながら体を起こす……
が。
腹が痛い。
とにかくひらすら腹が痛い。
どーにもこーにも腹が痛い。
そりゃ腹をかっさばいてから丸一日寝てれば癒着もあろうに。
お腹の中がグンルグンルしてるのがわかる。
「いーだーいーでーすーっっ!!」
「痛いーっ」
たまらず声が出た。声出るわ〜。
看護師さん、強めに背中なでてくれる。
息荒い私。
こんなに痛いもんなの??
なんなら視界もぐるぐるしてる。
「ゆっくり呼吸しましょうか」
背中をなでながら看護師さんの助言。
落ち着いて深呼吸……あ、できたわ。
師長さんに教えてもらった深呼吸をする。
それでも肩で息してる。
看護師さんが靴を履かせてくれて、
「そのまま立ち上がってみましょう」
と。
うん。
全てはおうちに帰るため。
痛みがなんだ。
考えてみろ。
辛い気持ちでおうちに独りでいながら、
それでも毎日懸命に仕事へ行ってる旦那君を想像してみた。
私は腹が痛いだけじゃん。
旦那君の辛さに比べたら、
私のこの痛みは大した事ない。
と思う事にする。
点滴スタンドにつかまって、
看護師さんに支えてもらいながらゆっくりと立ち上がった。
た、立てた!!
でもやっぱり腹痛ぇ〜。重力がぁぁ。
その場でゆっくり足踏み10歩。
おぉ、できた。
看護師さん、ずーっと私の背中をなでてくれていて、これが気持ちよかった。
嬉しかった。
「足踏みできましたねぇ」
「ありがとうございますです〜」
ゆっくりベッドに腰をおろして、
靴を脱がせてもらって、
ゆっくり寝姿に戻った。
今日の試練はここまで。
本当ならもう1度くらい起き上がる練習しても良さそうなものだが、
根性なしの私はここまでが限界だった。
本日の営業は、終了しました〜。
午後、両親が顔を出してくれたのだが、
午前中で力尽きた私は話し相手になれず。
連日おもてなしができてないわね。
お父さんお母さんごめんね。
明日も頑張るので、
今日はこの辺で勘弁しておくんなせぇ。
ラ●カルを枕元に置いた。
(昨夜の教訓より)
腹毛としっぽに癒される……。
頑張ったよ、あたい。
明日も頑張ります。
だから今日はこれで許してね。