総会の議案の名称は明快なのは避ける?? | はるぶーのマンションヲタクな日々

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マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、
管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。(多いはず)
なのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。

議案の名前で総会の賛成・反対率は大きく変わるというお話。
 
 うちの先週末の総会の、第2号議案と第3号議案は実は組のものです。議決結果と併せてここに再掲:

   
 

 第2号議案は、駐車場の外部貸しのサブリース契約の相手の会社との間の締結と、顧問の税理士契約への承認を求めるもので、お金とかの”数字”はこっちにしかでてこない。2年くらい前に法人化した時に、規約の駐車場を契約していい相手に「理事会が認めるもの」って条項を1000箇所くらいの改正と一緒に100ページの新旧対応表で勢いで一括承認とってあるから、これ自体は特別決議の対象ではない。
 
#こんなこともあろうかと思って、2年ほど前の理事会が規約は改正していたみたいだねとかおもむろに理事会で説明したら、あんた悪魔やぁ~とか言われたけど、2年前に書き替えた人にいってほしい(ちなみに私ではない)。
 
 一方で収益事業関係の収支を計算する別のお財布(収益事業会計)を立ち上げて、一般会計や、積立金会計との間の資金移動ルールを記載するのが第3号議案。これは規約を書き換えるから特別決議。

 収益事業って、共済事業扱いの中の人以外からお金もらうものは駐車場くらいしかないから、第2号議案というか、”駐車場の外部貸し”に反対で、その実現を阻止したいなら第3号議案にも反対しないと合理的な議決権の行使方法とはいえない。
 
 ... 結果は、第2号議案に反対した人の2/3は第3号議案には賛成しているんですよね。
議案書の本体部分は1-2ページくらいしかないんだけど、それを通しで読んでないで、「議案の名称」だけみて、10秒くらいでぴらっと賛成・反対を決めてる人が2/3くらいいるということになります。
 
 実は第3号議案は、収益というか税金払ったあとの収益事業会計の剰余金の行先を”一般会計”のみに固定する規約改正で、余ったら別途一般会計→積立金会計に移動しなおすことになるので、その年の”黒字”分が理事会の裁量に任される部分がでてきます。理事会では2月に渡っていきなり積立金会計に送れという一派の人をまぁまぁでなだめていたのでここはもっと炎上するかなと思ったんだけど、割とあっさり。
[他にもいろいろと理事会の裁量範囲を拡大する議案が今回上程されてました]
 
 反対した人の殆どが、”通常決議”に反対して”特別決議”の方には反対しないとうのは予想できないでそうなったのならまだしも、多分2/3が賛成しちゃうだろうというのはその割合まで1票も出てくる前の私の予想通り。
 過去の経験から読んで議案を組み立てるのはどうかなぁ・・・なんか騙し技を使っているようで後味は悪いけど、管理会社も決議レベルの違うもので1議案にはしないでくれと言ってくるし、これには私も異論はない。
 
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 実は過去にも、管理費を外税化して、消費税率に自動連動させる提案をしたときに、
第1号議案を 「管理費の改定」として、徴収表つけて一般決議で改定したら33票の反対。
 
 その直後に、消費税率8%では全く同じになりますと太大文字・黒枠付きで1ページ summaryまでつけた第2号議案は「財務会計細則の制定」で、これは消費税率の変更による徴収額の変化は自動的に実施で、総会案件ではないと規約を改定したから特別決議。この反対は確か12票だった。
(第2号議案だけ上程すればという意見もあったけど、これは理事会の一部の人のこだわりレベルだから、必ず消費税増税時には追随される義務はあると思ったので連続採決で税率8%への最初の連動は3/4決議から外しました)
 
 第1号議案は、単に管理費を 108/105倍にしますといっているだけ。そこにはあんまり主義というかこだわりはない。
 
 第2号議案では、今の 100/105を”外税”の管理費単価にして、その月の消費税率分足して1円未満を切り捨てた1㎡単価に専有面積を掛け、再び1円未満切り捨てと式で管理費は定義しました。間違えやすい徴収表は規約からなくしてしまう上に、お金に関わるルールを全部細則にまとめて飛ばすと後の規約システムのメンテナンスは容易になる。
 
 組合の支出の実に94%が消費税率に自動連動するので、これに反対する理由もよく私には理解できないけど、第1号議案に”反対”な人が、その先の10%消費税率の時にもまた自動連動で、多分その方の見解では”再値上げ”となるさらに一歩進んだ第2号議案に賛成というのはどう考えても変です。議案は最初のページすら読んでないとしか思えない
 
 なので消費税の自動連動を管理費にかけるなら議案表題は:
× 「管理費の改定の件」
△ 「一般会計の適正化の件」
〇 「財務会計細則の制定と、それに伴う管理規約改正の件」

と、何が起こるのか議案の中身を読まないと分かりにくくしたほうが可決はしやすいということになります(苦笑)
 
 実際に”適正化”という言葉は修繕費を改定した時にも使ったことがあります。あくまでも理事会側からは、数字が大きくなるか小さくなるかは重要な問題ではなくて、長期均等割りに徴収方法を”適正化”するのだというのが提案趣旨ですから、”値上げ”って言葉は理事会としては使いたくないんですよね。(30年での徴収総額を変えたわけでもない)
 
 凄い時間かけて、骨太な論理になるように議案書は作成しているんだから、議決内容の頭の1ページ程度は読んだ上で、賛成か反対かは決めてほしいなぁ。
 
 長く理事会をやっていると、アンケートは”最初の選択肢”が選ばれやすいとかいろんな傾向を知ってしまいます。知らないで1番にもってくるのと違って、理事会にとって都合のよい選択肢を1番にするのには毎回ちょっと罪の意識はある。
 
 組み合わせ型の議案の場合には、実は規約改正とか難しげなことをする”実際にはやばい”議案ほど、新旧対応表とか延々と貼ってあるのを見るのがめんどくさくなるのでしょう・・・議決権行使で賛成される確率は高まります。
 
#いろいろ考えると悩ましいんですよね。予想できた時から悩んでます。まぁ結果9割近く賛成だったからいい・・・のかなぁ。 
ちょっと理事会の総会対策の暗黒面なお話でした。

 
 
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