住まいサーフィンの凋落(4) --急激な衰退の理由 | はるぶーのマンションヲタクな日々

はるぶーのマンションヲタクな日々

マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、
管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。(多いはず)
なのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。

 二次情報で、私自身はメールを受け取ってはいませんが、
http://www.dai3.co.jp/rbayakyu/24th/times/news214.htm
によると、アトラクターズ・ラボは”転売”サービスはあきらめた
ようで、とても結構な話です。
 
 シリーズ第4回では住まいサーフィンはなんでこんなに急激に
流行らなくなったのかについて少し考えてみたいと思います。
 
 住まいサーフィンには”教えてプレーゴ”という参加者同士でQ&Aを
行うマンションをテーマにした質問コーナーがありますが、そこでの
スレッド数を数えてみました。
 
 2004   ~640スレッド
 2005  ~1360スレッド
 2006   ~840スレッド
 2007   ~330スレッド
 2008   ~100スレッド
 2009   ~ 60スレッド
 2010   ~ 40スレッド
 2011   ~ 40スレッド
 2012      4スレッド(半年で!!)
 
 15万人と称している(多くのユーザは複数アカウントの保持者
だということを知っていますが:私は5-6持ってますし私の知り合いでも
メールが一杯届いたという人は多い)ユーザー同士でのやりとりは2005年が
ピークでその先は急激に書き込みが細っていることが判ります。
 
 マンション別に掲示板が全部用意されているのですが最盛期には都心や
湾岸など話題のマンションでは、匿名書き込みの”マンションコミュニティ”
掲示板に投稿数でも匹敵して、質では超える書き込みを維持できていたのですが、
長期低落傾向には歯止めがかからず、現在では”参加型”の掲示板と
しての機能はほぼ停止しています。
 
 代わりに、いろんなマンションの竣工時のスペック情報や、
部屋番号を指定しての新築時定価情報や、
直近の中古物件のの取引情報といったデータベース的なもので
普通なら有償の情報がただで手に入るといった利用法が主で、
中古物件も併せて、相場観を確認したいといった、私とか、
最近湾岸ブログが人気の(何故かお名前で私のブログにもよく検索が
かかる)のらえもん さんなど、かなりディープ目のマンションヲタク
御用達のサイトといったところでしょう。
.... バナー広告をいれてもあんまり販売に効果はなさそうだし、
実際最近、新築マンションがバナーを出しているのもあんまりみないので
データベース更新などの掲示板の維持コストで持ち出しでもうじき閉鎖
されてしまうのではないかなぁとか危惧しているんですが。
 
 もともと”留学”を対象にしたポータルサイトは流行らないと
言われています。留学にでかけてしまったらもう読みにはこないから
なんで、これはマンションも同じでしょう。
 資産価値を考えて”サーフィン”のようにマンションを買い換えて
いきましょうというわらしべ長者みたいな計画をたてる人は多数派では
ありませんから、購入したらもうその人は消えていくわけです。
(あるいは、買ってもモデルルーム巡りは欠かさないような一部の
回遊族ヲタクのみがサイトに凝縮されて残る;この人たちは冷やかしで
買ってくれる層ではないですね)
 
 このポータルサイトの立ち上げ時期である2004-2005年頃は、
「湾岸戦争」とかいわれていた時期で、港南など、”品川区”でも
一般のサラリーマン一馬力で購入可能なマンションが多数供給されて
いた時期にあたります。
...サイト管理者の沖さんはなによりも”資産価値保全”を強調して、
”都心”立地のマンションを”親から生前贈与を受けてでも”買え
が基本主張ですし、起用しているコラムニストの碓井さんも、
郊外の大規模に多い長谷工の直床仕様のマンションを露骨に三流と
決め付けるなどしていますが、その「教え」には2005年時点では
従えないこともなかった。
 
 東京カンテイが発表している、”新築マンション価格変動指数”
の変動を見てみましょう。
 http://www.nifty.com/kantei/free/datafile_1.htm
 http://www.kantei.ne.jp/service/mansion-index.pdf
 見れば判る通り、バブル後ずっと値下がりしてきた首都圏の
マンション価格が底を打ったのが、2005年の前半程度。
その後”プチバブル”と言われた急激な価格上昇で、2008年頭
までにマンション価格は3割近く急激に上昇して、そのあと
緩やかに下げていますが、今でも高止まりしています。
(新築マンションの値段は上がりやすく下がりにくい)
 
 マンションは”売れる人がいる”場所にしか企画されないので、
実際には価格上昇時には都心にはほぼ供給がなくなって、郊外に
逃げるとかで、首都圏ならいつでも5000万程度までで70平米の
ティピカルなタイプが買えるところでしか多数の販売は
なされないので、実際には湾岸などキーになるポイントでの
価格変動ははるかに激しかった。
(郊外に企画が移行する前にミニバブルは崩壊して、田舎に
土地仕入れたカタカナデベは多数飛びましたし、もともと2005
年時点でも山の手線の内側で安くで供給されたわけでもない)
 
(1) 衰退時期が、この価格変動に一致しているので、
急に値段が上がっていった時期、その流れに乗りそびれたこと
(2) ”もう買ってしまった人”をサイト内に留めておくために
必要なサイトの方向転換に遅れた
の2点が凋落の主因ではないかなと思うわけです。
 
 具体的には、
 
 [1]インテリアやリフォームなど、買った人向けの情報サービス
  はなく、ずっと新築マンションを都心で買うぞで通してしまった
 
  [2]中古マンションの取引を意識したサービスの立ち上げが
  遅れた
  ---ここ数年の新築価格の高止まりに対応して築浅の
  マンションも寝落ちがあまりないので、新築指向の人に今
  中古価格情報を充実させてもちょっと遅きに失した感が否めない
 
 [3] 短期での買い換え指向ではない直近の購入者向けの情報が
   なかった
  ---”買い換え”指向の人ばかりでなく、”永住”指向で
  買う人も増えてきているのが最近のマンションの一次購入者
  の傾向ですから、ずばり”マンション管理”をテーマにした
  コラムニストでも起用すれば随分ちがったんではないかなぁとは
  (沖さんは苦手な分野でしょうけれども)

が急激な凋落の原因ではないかなぁと思うわけ。
 
 アトラクターズラボが、マンションのブランドイメージの
アンケートで同時に集めた、アンケート参加者の年収情報をみると
 http://www.a-lab.co.jp/research/press080801.html
ボリュームゾーンが1000万あたり、回答者の4割が
世帯年収1000万以上1割が1500万以上と、まぁ日本の平均よりは
はるかにかなり富裕層によったところの参加者で、
 (まぁ最初は都内中心でしたから、そこで新築マンションを
 買おうかというだけで、かなり富裕層よりにはなるでしょう)
衣食住の”住”には関心の高い層のメールアドレスを無料で
集めていた
わけですから、なにも、「サラ金で借りてくれれば、
お金は立て替え払いしますよ」的な怪しい高額アルバイトに
のりだして300万ぽっち集めなくても、同じ金額を回収する
方法はほかにもあったんではないかなぁという気もするわけです。
。。。。もう手遅れだと思うけど。
 
 住まいサーフィン編は一応これで終わり。
コラムを書いている、碓井さん・沖さんにはいろいろとつっこみ
たいこともあるのでそのうちに。
 

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