屋根のリフォームで大失敗。
屋根カバー工法なのに、防水シート(ルーフィング)が全く施工されなかった我が家。
屋根の紹介業者から紹介された業者Xによる、2010年1月の屋根カバー工法後。
2018年9月に北東の棟板金が飛散し、2020年7月には大量の雨漏りが発覚しました。
屋根カバー工法で防水シート(ルーフィング)が施工されないと、家は雨漏りしてしまいます。
住宅の屋根カバー工法では、必ず防水シート(ルーフィング)を施工してください。
防水シート(ルーフィング)なしの危険性を、自分の実際の体験を通して書いているブログです。
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業者Xは、「既存の防水シート(ルーフィング)がまだ使えると判断した」から、屋根カバー工法なのに新しい防水シート(ルーフィング)を全く使わなかったと主張しています。
けれど、考えてみてください。
当時築25年。(2009年10月)
新築から25年経過した、我が家の防水シート。すでに劣化し、弾力性は失われています。
業者Xは当初、私から依頼を受けた通り、我が家の築25年での初めての屋根の不具合(棟板金の飛散)を修理しました。(2009年10月)
具体的に言うと、腐って釘が効かなくなっていた下地材の貫板(ぬきいた)を撤去し、あたらしい貫板を設置し、その上に、新しい棟板金を設置しました。
このとき、棟(むね)の部分には、釘が打たれます。
当然です。釘を打たなければ、棟板金が固定できません。
そして、釘を打てば、既存の防水シートを、必ず貫通するわけです。
この作業は、どの業者に頼んでも同じです。
釘を打たずに棟板金の固定はできません。
1度目の釘打ち。
そして、業者Xはさらに、屋根全体が劣化していると言って私に「屋根カバー工法」を勧めました。
そして2010年1月。屋根カバー工法が行われました。
屋根カバー工法は、棟板金をすべて新しくしますので、せっかく新しくしたばかりの棟も、またやり直しです。
再び新しい棟板金、釘打ちが行われます。
2度目の釘打ち。
もうこの時点で、いつ雨漏りが始まってもおかしくなかったと思います。劣化に加え、新築以降、新しい防水シートの追加が一切ないまま、2度も、集中的に釘打ちが行われた、我が家の棟(むね)です。
正確には、平屋寄棟の家で、北東棟です。
シンプルな形で雨漏りしにくいですが、さすがにここまで古い防水シートに穴があけば、水の浸入をふせげないと思います。
一時材である屋根材(ガルバリウム鋼板)の隙間から、どうしても雨は入ってくる構造だからです。
隙間から入ってきた雨は、釘穴を伝って下にしみこんでしまいます。
二次防水としての防水シートは、釘穴止水性(釘穴をしめつけて水を通さない)が有効な新しいものでないと、雨漏りしてしまいます。経年劣化で、釘穴止水性がなくなったものでは、二次防水の役割を全く果たせなくなってしまうのです。
これ、2度の釘打ちをしたのは、業者X自身ですから。自分達でやっておいて、知らなかったではすまされません。
この、経年劣化(築25年)に加えて、2度もの釘打ちがあったのに、それでも古い防水シートだけで大丈夫だなんて、業者Xはよく判断しましたね。
この、古い防水シートに頼って新しい防水シートを使わないという判断。古いものがあれば、それで大丈夫だという判断。
屋根のプロとして本当に正しい判断だったのでしょうか?
私は、大きな誤りであったと思います。
防水シート(ルーフィング)は、釘穴に弱いです。
釘穴は、最大の弱点のひとつです。
いくら防水でも、釘穴があいて、そこをぎゅっと締め付ける弾力性(釘穴止水性)がなければ、釘穴から水はどんどん漏れます。
経年劣化した古い防水シートに、釘穴止水性はないのです。だからこそ新しい防水シートが必要なのです。
屋根カバー工法は、そもそも新しい防水シートを必ず使うものですし、我が家のような、余計な釘穴が確定しているのであれば、なおさら、新しい防水シートが必要でした。
この状態で、次に3度目の釘打ちがあれば、激しい雨漏りになるのも無理はありません。
3度目の釘打ちは、屋根カバー工法から約8年8ヶ月後の、2018年10月に行われました。
再び棟板金が飛んだので、修理するための釘打ちです。
なぜ、業者Xが屋根カバー工法ですべての棟板金を新しくしたにも関わらず、わずか8年8か月で北東棟板金がまた飛んでしまったのか。
そもそも、屋根カバー工法ですべての棟板金を新しくしてから、わずか8年8か月で棟板金が飛んだこと自体、あまりにも早すぎます。
この棟板金施工に関して、私は、業者Xの3つのマニュアル違反と、屋根材を傾いて施工していた事実1点を指摘しています。これら合わせて4点により、棟板金の下地材(貫板)が雨に濡れて早く腐ってしまい、釘が効かなくなって、棟板金の固定ができなくなった可能性が高いでしょう。
棟板金が飛んだとき、下地材(貫板)、腐ってましたから。
当時の写真をごらんください。(紫色部分は庭が写っているので、加工しています)
棟板金が、飛散してなくなっており、下地の木材がむき出しになっています。
棟板金の下地材(貫板)が、腐っており、釘が効かなくなっていることが見てわかると思います。
これが、業者Xの屋根カバー工法から、8年8か月後に棟板金が飛散したときの状態です。
そして、棟板金を修理するための3度目の釘打ち。が行われました。
そこから1年9ヶ月後の、激しい雨漏りの発見。
全く不思議ではありません。起こるべきして起きたと言えます。
業者Xは、2つの間違いを犯したと私は考えています。
1つ目は、経年劣化に加え2度の釘打ちで弱っている築25年の古い防水シートに頼り、屋根カバー工法なのに新しい防水シートを一切使用しなかったこと。
2つ目は、築25年の古い防水シートにとって、2度の釘打ちだけでも致命傷なのに、今後3度目の釘打ちをしないための努力を怠ったこと。具体的には、3度目の釘打ちをしないため、棟板金を長持ちさせる(下地を腐らせない)マニュアルを3点も無視、かつ屋根材も傾いて施工し、わずか8年8か月での異常に早い棟板金飛散を招いたこと。
特に、一番の問題点は1つ目です。「屋根カバー工法で新しい防水シート(ルーフィング)を一切使わなかったこと」です。
これは本当に大きな問題で、劣化した古い防水シート(特に釘穴)が雨漏りの原因である以上、新しい防水シートを屋根全面に設置しない限り、雨漏りは直りません。
これ、どういうことかと簡単に言いますと、屋根カバー工法後、みかけがどんなに屋根がきれいであったとしても、そのきれいな屋根材をすべてはがして、新しい防水シート(ルーフィング)を施工しないといけないということです。
一度、表の屋根材をすべてはがさないと、その下に防水シート(ルーフィング)を貼れないからです。
結局、我が家の場合も、まだ見た目はきれいな屋根材(屋根カバー工法から11年ほど)をすべて剥がして、新しい防水シートを全面に敷き直す、という約330万円の大工事をしないと、雨漏りは直りませんでした。
2020年7月に我が家で発見されたのは、大変な量の雨漏りでしたけど、外からの屋根の見た目はなんの異常もないのです。問題は、屋根材の下の防水シート(ルーフィング)なので・・・。
業者Xが施工した屋根材をすべて剥がし、新しい防水シートを敷き直す工事。この工事(2021年3月施工)だけで、約330万円かかりました。結局この工事をしないと、激しい雨漏りをとめることはできませんでした。
2010年1月に行われた業者Xの屋根カバー工法には約182万円かかりましたが、そこからわずか11年ちょっとで、我が家ではさらに約330万円もの雨漏り修理工事が必要となったのです。
この2021年3月の、約330万円もの雨漏り修理工事(やり直し工事)をしないと、我が家に住み続けることはできませんでした。
雨のたびに、大量の雨が、屋根裏に降りそそぐ状態でしたので。
屋根カバー工法で、新しい防水シート(ルーフィング)を使わないことがなぜいけないのか。
これで、少しは説明できたかなと思います。
業者の方には、十分に、考えていただきたいです。
私の体験はフィクションではありません。すべて現実です。
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本日の記事はここまでです。ありがとうございました。
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