「SAWAGE☆LIFE」と双璧をなすロックナンバーです。
「SAWAGE ~」がどことなくアンニュイな雰囲気を纏っているのに対し、本作は疾走感溢れる応援ソングとなっています。
歌詞はとてもストレートなんじゃないかなと思います。
私たちに、自分の『可能性』を教えてくれ、『変わる事への勇気』を与えてくれる。
そんな歌詞です。
底抜けにポジティブなキャラクターが気づかせてくれるのは、悩める人にとっては厳しい現実かもしれません。
「狂わない時間は なにがあっても 前に進む
理想を目指すなら 人生泣いてるヒマはない」
当たり前の事ですが、こう言われて私は ハッ としました。
時間は前に進むしかないんです。
「なにがあっても」です。
時間の流れ、一番わかりやすいのは年齢ですが、人生において残酷なペースメーカーのようです。
そのポイント毎に自分と周りの人の状況を比べて一喜一憂したりしませんか?
年収はどうだ、結婚はしているか、など価値観はそれぞれですが、大なり小なり遅れを感じると焦りを感じないでしょうか。
そう思うと、上述の歌詞はとても厳しいことを言っているようです。
しかし、本作では次の様な歌詞も登場します。
「迷ってもいいよ」
「悩んでも仕方ない 今しかないなら笑って」
恐らく
『迷い』は留まってはいるけど、自分の中で選択肢まではたどり着いている。
その選択肢を見極めている時間。
『悩み』はまだそこにもたどり着いていなくて、何をどうしたらいいか、どう考えたらいいかもわからない状態。
頭を抱えて動けない状態。
個人的にこのように思います。
この歌で
時間の定義はした上で、その場に留まることは否定していません。
ただ、その使い方を間違えないでね、と言っているようです。
とにかく動いてみよう。
そうすれば目線が変わって自分の中の考えも変わるはず。
そして
「変わってく未来は
君を必要としてる そのとき夢が叶うはず」
自分が変わることができれば周りも変わる。
色んな連鎖が新しいものを見せてくれる。
大きな時間の流れの中で、小さな変化でもきっかけを作る事ができれば、未来は変えることができるんです。
その未来の中で
『自分は必要とされている』
そう思えることほど勇気付けられるものはありませんよね。
ここまで熱く語りかけられたあとは小休止
「Make that change
Give me your love
Give me your love …
Make me crazy
One more time!!!」
『もう一度私を夢中にさせて!』
は、私たちの可能性を示してくれているようです。
『もう一度』
そう、かつてはできていたはず。
だから、勇気を持って小さな変化を積み重ねよう。
最後には倉木麻衣からの熱いメッセージ。
「曖昧に生きるのはやめよう」
「ありのままでいいよ」
爽快なロックサウンドに乗せられた歌声は同じくパワフルではありますが、とても表情豊です。
Aメロの各フレーズの語尾は、ハスキーというかファンキーというか、クセを持たせた歌い回しがされていてとても好きです。
全体的には張りのある歌声ですが、Bメロでは『押し引き』があったり、Cメロ最後の長音などは、その一音の中でさえ徐々に表情が変わっていきます。
シンガー倉木麻衣の新たな一面を見れたと言うか、こう言うテイストが好きなこともあり感動しました。
これだけキャリアを積みつつも、正に『変化し続ける』倉木麻衣。
素晴らしいです。
次回は十曲目、「Tell me why」です。
特定の誰かに宛てたのか…暖かな言葉で寄り添ってくれる逸品です。
歌:倉木麻衣
作詞:倉木麻衣
作曲:徳永暁人
編曲:徳永暁人