呼吸と姿勢 | HARUのブログ

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ラッパの事、普段の事、色々。

これも自分の体感覚で。
先ずお腹には息は入らない。
いわゆる腹式呼吸には四半世紀以上前に別れを告げた。お腹は大して膨らま無い、どちらかと云うと内側に引き寄せられる。


それまではお腹を膨らませる、お腹には力を入れる、息を下ろす、など様々な事を試したが問題は何も解決しなかった。
でも、時々凄く良い感覚で音が響いて楽に吹ける事が有った。ピッコロなどのハイトーンでは特に支えなんて考えなくて音を感じて感覚だけで吹いている時の方がずっと自由で周りの反応も良かった。

ある時から息を下ろす、お腹に息をでなくて肺に息が自然に~普段の呼吸の延長として入り、どちらかと云うと肺が浮かぶ感覚に切り替えた。
自身の中ではそれまでの感覚とは正反対で下ろす、腹にでは無く、上げる、胸にと変わった。

そして息のスピードは年を追うごとにゆっくりとゆったりと流れる様になった。
もちろん、急には安定しない。呼吸の問題だけで無く他の意識も演奏には影響する。

さて、呼吸を考えると身体の使い方、姿勢に自然と意識が行く。

自身の自然な感じは、思い切ってふらふらしない様に爪先立ちしてバランスを整えて静止、その後ストンとかかとを落とした状態。自分の場合は周りから見ると少し胸を張った様な反った感じに見えるらしいが反る緊張を身体にはかけて居ない。これをもうひとつ緩めてしまうと、だいたい下のドからハイベー辺りまでは吹けるがロートーンを本当に響く音で吹く時、ハイトーンが続くフレーズを吹く時、音域が短時間に切り替わる曲ではアンブシュアに負担がかかり過ぎて上手くいかない。

中学生の時から20代前半まで朝夕に50回づつの腕立て伏せを課してたので、胸の筋肉や背筋がある程度有りそれが少し反って見える姿勢を作るのかもしれ無い。また、小学生の時に1日100回から始めた縄跳びが大学はいる前までに1000回に達してそれも全身の筋肉を作って居たと思う。

ハイトーンなどで使うエネルギーを保つのに背筋とお腹周りの全体のキープする力は役に立つとは思う。ただし、これらは結果的に使われる様になら無いといけない。ただ力を入れても何の役にも立たないどころか身体全体を硬直させてしまい悪影響になる。

鍛えれば上手く行くと言う話では無くて、身体の使い方を知るのに運動は役に立ったと思う。

上に書いた、反って見える状態から力を抜くと背筋がさぼり、肺は下に落ちる。浮かばなくなる。すると負担が一気に唇に来て音の響きも奪う。

全ては音に現れる。

沢山吸い過ぎる必要も無く、常に使い切るエクササイズもあまり賛同は出来無い。音楽的なサウンドを意識して音楽の中で呼吸が自然になる様にすればその人にとって良いバランスは自然に形成される筈だと思う。これはレッスンの中で証明済みで、下手に身体の使い方に触れるよりイメージや音を聴くこと、歌声で歌う事を意識すると身体は良いバランスを作り出して呼吸も自然に大きくなり流れ始める。
見た目は人により変わるだろう。骨格が違うし、筋肉のつき方も違う。ラッパの構える角度が皆違うのと同じだと考える。

呼吸にも時間を感じる事は大事。
特に吸ってから吐く時に時間が止まらずスムーズに流れている様に。息の流れはそのまま音の響きに伝わる。

昔、よく聞いた、例えば八拍間、羊羹の様に真っ直ぐって言うロングトーンは不自然で一理も無いと思う。
前にも書いたけど、西洋音楽において音は減衰するのが基本。そして、音を真っ直ぐ=息を一定にでは無い。
ピアノの音や教会の鐘の音をどう感じるかがとても役に立つと思う。

また、息がたっぷりと流れて居る感覚は大事だが実際には思うほどには息を吐いてい無い。
例えばフルブレスをしてし瞬間的に一番息を使う事は?

溜息。

でもそれでは楽器は吹けないのは明白。
要はブレスコントロールは一度に息が外へ流れない様に息が出て行くのをコントロールしているだけ。その時に息の流れを自然にキープすることが「支え」と呼ばれていることだと思う。
ハイトーンでは少ない息を速く、細い息を速く、圧力のある息を速く、、、実は物理的に速いと言うことは息の量も多いしそんな息では音を長く延ばすこと無理だと思う。時間が存在しなければ有るけど…

息はそんなに沢山速くは使ってない方が楽になる。ハイトーンも。

ただ、ここが大事なところで、音がちゃんと響く身体やアンブシュアのバランスを持って(効率が良い)、上手く息を使えば音が響いて、速い息がたっぷりと流れる様に感じる。
この感じると言うことはとっても大事。しかし、身体やアンブシュアのバランスが出来てなくスムーズに息が流れなくて、唇の振動の効率も悪いところにいくら息を送ろうとしても苦しいだけで、息のロスも多くて結果は芳しくない。
悪循環に陥る事が多いと思う。

全ては出てくるサウンドで判断ができる。
今の自分はそう考える。

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