今年度は、大田区の小学校音楽教育研究会で、器楽分科会のメンバーに入りました。

大田区では、歌唱・器楽・鑑賞・音楽づくり、と領域別の分科会に分かれて研究を進めています。

昨年は、人数が少ないとのことで、音楽づくり分科会に入りましたが、ほとんど会議に参加出来ず、研究授業の日にも、参加できませんでした。

 

それまでは、歌唱分科会に入っていました。

研究授業の指導案作成にも協力しましたが、なかなか、お役に立てるまではいきませんでした。

 

器楽分科会には、ずい分前に大田区で音楽専科教員をしていた時に、メンバーだったことが多かったです。

リコーダーの指導法を中心に、指導案作成にも協力していました。

私にとって、今年は、久し振りの器楽分科会でした。

 

今年度の器楽分科会の研究授業は、来年1月に行う予定です。

4つの分科会の一番最後に研究授業を行います。

授業者・学年・題材・教材曲も、4月の分科会の時に決定しました。

4年生で題材「思いを音楽で表そう」、主な教材は、合奏「鉄腕アトム」です。

「鉄腕アトム」は、今年改訂された教科書に初めて載った合奏教材です。

 

5月・6月の分科会では、題材の目標、評価規準、各時間のねらい、を決めました。

今後、全8時間の指導計画を作成していくことになります。

次回の分科会までに、各メンバーが指導計画案を作成することになりました。

 

ということで、私も少しずつ指導計画案を作成しています。

全8時間の計画で、最初の2時間は「赤いやねの家」の歌唱の授業です。

この歌唱で学んだことを、次の合奏で生かして学習を深めるような指導計画です。

 

私は、やはり、合奏で使うリコーダーの「表現の工夫」を、この指導計画に入れたいと考えています。

児童たちの「思いや意図」を生かして表現を「工夫」するためには、アーティキュレーションやタンギングの工夫が一番良いと思います。

教科書では、題材「旋律の特徴を感じ取ろう」で、スタッカート、レガートの演奏法を学習します。

また、「茶色の小びん」では、スラーやマルカートの演奏も学びたいです。

それぞれ、リコーダーで表現するためには、それぞれのアーティキュレーションに合ったタンギングを工夫する必要があります。

でも、残念ながら、教科書には「多様なタンギング」のことは、一言も書かれていません。

 

全8時間分の指導計画案は、だいたい作成しました。

この計画案を、分科会のメンバーに共有して、次回の分科会での相談に取り入れて欲しいと思っています。

 

歌唱の場合には、歌詞があるので、「思いや意図をもつ」のは、歌詞から想像できると思います。

でも、今回の合奏曲の場合には、どのように「思いや意図をもつ」かが、この題材全体の大きな課題になると思います。

そして、「思いや意図」を表現するために、アーティキュレーション・タンギングを工夫する活動が必要です。

ということを、分科会のメンバーに理解していただくのは、かなり難しいと思います。

 

幸いなことに、この合奏曲は、原曲に歌詞が付いています。

授業者が考えた指導計画でも、楽器の演奏に入る前に、原曲の主題歌を聴いたり歌ったりする活動が入ります。

スラーやアクセントをつける場所も、この歌詞から考えると分かりやすいと思っています。

 

ちなみに、昨日、アニメ「鉄腕アトム」の第一回目の動画を観てみました。

冒頭の主題歌は、3番までありました。

合奏曲のアレンジと、一部、リズムが違う部分がありました。

でも、児童たちが「思いや意図をもつ」ためには、この原曲の歌は、良い教材になるなと思います。

 

指導案検討の分科会は、7月に2回あります。

その中で、私の考える「アーティキュレーションとタンギングの工夫」が少しでも生かされると良いなと思います。

明日にでも、分科会の共有ファイルに、私が作成した指導計画案をUPしようと思います。

 

今後の分科会での指導案作成、そして、来年1月の研究授業当日が楽しみです。