自分では気づかないうちに
心の中がパンパンになってしまっていて
パチン
とはじけてしまった
さっきまで全然平気だったのに
さっきまでは平気だと思っていたのに
もう、大丈夫だって思っていたのに
はじけてしまったことに
衝撃を受けていた
何年か前に
がんばってがんばってがんばって
それでも、まだ頑張り足りないと思っていて
みんなに「がんばれ」っていわれて
もっと頑張らなくちゃって思ってた
もっとしんどい人はいっぱいいる
自分なんかまだ全然がんばれてない
そう思ってもっと頑張らなくちゃって思ってた
ポキンと、音を立てて心が折れたとき
それでも、あぁ・・・ダメだ。
もっと頑張らないといけないのに
って思ってた。
だから、心が折れたことを認めたくなかった
もし、認めたなら
二度と立ち上がれないかもしれないと思ったからだ。
でも、折れてしまったものは仕方がなかった
自分がどうあがいても
折れてるから
どうしようもなかった
二度と立ち上がれないかどうかは別として
現状、倒れ込んで、立てなかったからだ
倒れたまんま。
顔を地面に押し付けて
もう、立てない・・・
きっとこのまま死んで行く・・・
って思ってた。
でもホントは違ったのだ
こんなになっちゃって
あたし、かわいそうでしょ、
ね、かわいそうだよね。
って思ってた
・・・んだと思う。
だから、立てないんじゃなくて
立っちゃダメだったのだ。
立ち上がったらみんなに「あ、大丈夫じゃん♫」って思われるから。
そんなことだって
気がついていた
だから、もうそういうのはやめにしたのだ。
誰かが倒れてたって
傷ついてたって
大勢に影響はない
社会情勢になんら変化はない
原発は相変わらず再稼働に向かっているし
消費税だって上がるらしい
日中関係だって大して良くはならないのだ
だったら
倒れてないで
今を楽しく
精一杯生きた方が
いいじゃん
ってわかってた。
なのに、このパチンは一体なんだろう?
すべてから逃げてしまいたくて
何も考えたくなくて
ただ、逃げよう! と思った。
とりあえず、考えよう。
心を落ち着けて、
自分の心の中にあるものを感じてみよう
と思った。
まだ歩けるから
まだ立てるから
傷は浅い!
・・・はずだ
でも、一度かけそこねたボタンは
そうそううまくは元には戻らない
何かが違ってしまって
出会うこと何もかもに
傷ついてしまう
歩きながら、涙が流れたのは久しぶりだった
その時にふと思い当たったことがあった
あ、これかも。
コノコトガカナシカッタノカモ
そう思った瞬間、我慢していた涙が溢れ出した
ア、コレダ!
気づいた時、周りには観光に来た大学生がいっぱい
泣けないし
でも、原因はわかった。
そして、大したことじゃないってこともわかった。
涙は止まらないけど、原因がわかったから
もう大丈夫だと思った。
そっか、このことを気にしていたんだ。
泣きながら笑ってしまった。
もう、平気だって思ってたのに
平気じゃなかったからだったんだ。
自分の行動に思い当たるふしがあった。
だけど、もう大丈夫だ。
ふたをしていた感情が出て来たから
中にはもう残っていない。
あまり執着せずに手放したと思っていたのに
そこにはあまりにもたくさんの思い出がつまっていて
それが、あることがきっかけでにょろにょろ出て来たのだ。
でも、手放したことには全く後悔していない。
若干不甲斐なかったな、とは思ってるけど
それは後悔とは違う。
トータルではそれが最善だったと思うし
今は感謝もしている
今後きっと良かった、って思うと信じてる
だけど、感情は違う。
みんなの気持ちが詰まっていたものを
私の勝手で手放したのだ
みんなには「拒否権」はなかったから
その思いに封印をして
勝手にやらせてもらった
一応おうかがいは立てたけど
「いいよ」っていうしか無かったよね。
だから、「いいよ」って言ってもらったことを
今は感謝しようと思う
きっと自分だけの「思い」が溢れたのじゃなくて
みんなの思いも溢れたんだと思う。
そして、みんなでさようならできたのだ。
みんな一緒にさようならしたのだ。
昨日、祖父の33回忌と祖母の7回忌法要を合同で行った。
今日は、父の月命日。
ちなみに、49年前の今日、父と母は結婚した。
人と人とが出会うことによって
歴史が刻まれていくのだ
嬉しいことも悲しいことも、全部ひっくるめて
時間は流れていく
嬉しいことはさらに嬉しくなるように
悲しいことはいつか癒される日が来るように
私は人と人をつなげて行きたいと思う
もう、泣かない
なんて約束できない。
でも、泣いても、前に進んで行こうと思う
泣きながら解決していく方法もあると思うから
でも、泣いている人がいたら
立ち止まって、しばらくそばにいてあげようと思う
そばにいてあげるだけで落ち着くこともあると思うから
そして、必要があれば
泣いててもいいんだよって言ってあげようと思う。
そうして、また歩き出すことができるようになったら
応援してあげたいと思う
そして、
暗闇を静かに照らす月の光のような存在に
私はなりたいなと思う。