まさか僕も辿り着いた夕暮れ。 | 春田蘭丸のブログ

春田蘭丸のブログ

願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 独善のお前の説教の
 僕にはすべてが悪であり、
 翻って憎悪を育む糧となった。
 そして花は咲いた、
 やがて歳月を経てどす黒い花が。

 お前のおためごかしに
 尊厳は容赦なく踏み躙られて、
 だけどお前への復讐ついに叶わず。
 今は花の命ずるまま、
 無邪気なあいつの心に毒を盛ろう。

 あぁ十六歳で聴いたブルーハーツ。
 弱いものたちが更に弱いものを叩くとは、
 つまり下へ下へ老いるがまま流れゆく、
 この寂れど止まらぬ連鎖のことだったか? 
 栄光へ向かう歌の代わりに囁く鬱屈の呪詛。

 あぁ更に加速するはブルースではなく、
 自己正当化に余念なき醜悪なサディズム。
 お前から託された憎しみにスパイス足して、
 せせら笑いと共にあいつに邪悪に引き渡そう、
 まさか僕も辿り着く弱者の影濃き夕暮れに。