独善のお前の説教の
僕にはすべてが悪であり、
翻って憎悪を育む糧となった。
そして花は咲いた、
やがて歳月を経てどす黒い花が。
お前のおためごかしに
尊厳は容赦なく踏み躙られて、
だけどお前への復讐ついに叶わず。
今は花の命ずるまま、
無邪気なあいつの心に毒を盛ろう。
あぁ十六歳で聴いたブルーハーツ。
弱いものたちが更に弱いものを叩くとは、
つまり下へ下へ老いるがまま流れゆく、
この寂れど止まらぬ連鎖のことだったか?
栄光へ向かう歌の代わりに囁く鬱屈の呪詛。
あぁ更に加速するはブルースではなく、
自己正当化に余念なき醜悪なサディズム。
お前から託された憎しみにスパイス足して、
せせら笑いと共にあいつに邪悪に引き渡そう、
まさか僕も辿り着く弱者の影濃き夕暮れに。