この醜悪の世界で。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 自己嫌悪に苛まれて
 寧ろ周囲が醜く見えた。
 切れ長の君の眼差しが
 底意地の悪い狐目に見えた。

 鏡に映す自分の顔が
 本当は誰よりも醜かった。
 自覚していた目の暗さが
 夜の鏡なおさら沼と澱んだ。

 自分を愛せなければ
 誰ひとり愛せないように、
 己の醜さを克服できなければ
 臭気を纏って他者は皆モンスターさ。

 明るい視点で物事が見えなければ
 世界は当然くすぶって汚らしい。
 どこにも行けない灰色の袋小路で
 夢想は復讐となり君を汚物に堕とすだろう。