それでも目指すか新た聖夜を。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 どれだけ強がれど
 お前の高が知れた器など既に知れている。
 惨めな本性が街角のミラーに映し出されて
 去勢を張るほどなおさら無様だ。

 輝いていた明日は
 お前は無能と冷たい風が容赦なく掻き消して、
 衰えた身も侘しく師走の街路に震えるばかり。
 強がる意気地もなくひたすら無才だ。

 あれから何年が過ぎたのだろう。
 希望に頬を染めた屈託ない恋人が存在した
 幸福な聖夜が確かに僕の過去にもあったのに。
 
 今は既に振り返る道程も凍てついた荒野。
 恋人の面影は魔と化して夢は呪いと堕しても、
 かそけき灯それでも縋り今を生きのばすのか。