詩で抗う。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 自殺なんて出来やしないのに
 生きているのは苦痛そのものだ。
 雨が益々どしゃ降りとなり、
 窓の向こうあまた死が手招きする。 

 これ以上もう生きていたくはないのに
 生への執着なぜ斯くも断ち難く、
 地を這う虫が人影に怯えるように
 不様この上なくなお逃れようとする死。

 辛みが幸より上回り、
 卑屈な虫けらの心は死にたい死にたいと、
 それでもやはり生きたいのだ生きたいのだ。
 
 甘美な憧憬とは裏腹に、
 おのれを無に帰す死はなお恐怖で命愛しく、
 雨へ還れと手招きする死に今は詩を紡ぎ抗う。