早いもので……と、こういう時の常套句で書き始めようと思ったのだけれど、よくよく考えてみればこの一年は色々あって、例年に比べると、あっという間、というわけでもなかったのだよな……。
実際、去年の今頃とはずいぶん暮らしぶりも違ってしまっているし。
まぁ長かったか短かったかは兎も角、遂にあれから一年が経ちました。
そう、去年の六月二十日を思い出す。六月二十日前後の、Twitterを通した狂的な日々を思い出す。何の根拠もない筈なのに、Twitterを通してあの人と繋がっている、と思い込めていたあの日々は、一体なんだったのだろう……。
憑き物が落ちた今となっては、当時の自分の病的な思い込みに、我ながら首を傾げるばかりだ。
そう、僕は単なるアフィリィエイト目的の、どこの馬のものとも知れぬTwitterアカウントを、勝手にあの人の匿名アカウントだと思い込み、そのアカウントに誕生日を祝うメッセージまで送っていたのだ。
今となっては、とんだお笑い草だ。切なくも愚かな馬鹿話だ。
だけど本音を言えば、今なお騙され続けていたかった。あなたと繋がっていると信じていたかった。
届かぬ場所から、それでも今年も送る、
「ハッピーバースデー・トゥー・ユー」
……ははっ、我ながら反吐が出る!
闇に夢を紡ぐ事しか出来ない性って、なんだかとても淋しいね。闇に向かって、誰にも届かぬ思いを呟き続けて終わる生涯とか……。