昨日はバイエルン州をはじめドイツ南部と西部はカソリックの祝日でした。天気がイマイチで朝からずっと家で洗濯や掃除をして過ごしました。夜は久しぶりにBRSOのコンサートでイザールフィルハーモニーに出かけました。指揮はムーティ、演目はハイドンのTe Deum、シューベルトのミサ第2番、メインはリヒャルトのAus Italianといういかにもムーティのプログラムでした。ムーティ以外なら絶対パスするプログラムでしょう。

まず前半の合唱曲。バイエルン放送の合唱団は世界でも有数の合唱団だと思いますが、特にシューベルトが素晴らしかったです。ムーティでは2019年にも同じくBRSOでシューベルトプログラムを聴いています。その際のメインはミサ曲第6番でした。前半の未完成がヴェルディの曲のように聴こえたのはよく覚えてますが、合唱曲はほぼ聴かないので合唱の美しさくらいしか感想が無いですね。

メインのAus Italienはリヒャルトの管弦楽曲の中でも初期の作品で地味な存在ですが、ムーティはイタリアものが大好きなので何度も取り上げていますね。2017年だったか、BPOとのツアーでミュンヘンに来た際も聴いています。他の指揮者の実演を聴いたことがないので比較のしようが無いですが、ムーティの指揮で活き活きとフレーズが描かれて、後のリヒャルトの成功をうかがわせる楽曲であることがよくわかります。

ムーティは7月に83歳になりますが、まだシャキッとしていますし歩みも危なげがありません。心臓にペースメーカーが入っていますが、とても元気です。若い頃のような鋭さはかなり減衰しましたが、私にとっては身振りがちゃんと音に現れるのでムーティの指揮が見ていて最も楽しいです。クラシック音楽を聴きはじめてからずっと追い続けている唯一の指揮者です。まぁムーティの指揮で何が最高かと言われるとヴェルディなどイタリアのオペラ作品以外ではあまり思い浮かばないのですが、私にとっては唯一無二の指揮者です。

BRSOには2年に一回くらいしか客演しませんが、これからもどんなプログラムでも聴きに行こうと思っています(明日も行くのですが。)願わくば他の指揮者でも沢山聴いている曲、例えばエロイカなんかを聴いてみたいんですが最近は振ってませんね。夏のザルツブルクではVPO相手にブル8を振るようですが、ムーティの特徴である歌は表現できるかなぁと思います。VPOで聴いたブル7は良かったですよ。ブルヲタには不評でしょうが。

ミュンヘンには熱心なファンがいるのでしょう、ムーティが登場すると毎回ブラァヴォが飛びます。こんな指揮者はムーティくらいです。