連休ということもありどこかでコンサートをと物色していましたが、フランクフルトでイヴァン・フィッシャー率いるブダペスト祝祭管がブラ4をやるというので出かけてきました。フランクフルトは日本食レストランが多く、食事の選択肢は多いのですが、基本的にビール文化ではないので、何かとセットでなければ食事のためだけに出かけようとは思わない街です。ブラ4なので外すことはないだろうと、ダラダラとドライブしながら来てみました。

思い返せば30年ぶりのアルテオーパーです。内装は変わらずでしたがクロークとかは新しくなったような。ホールの中は旧ガスタイクのように木目の赤茶色が特徴的で、天井が高く、一階の奥は二階席が被っていていかにも何でもやれそうなホールです。やはり音が遠く感じられましたが、ガスタイクほど酷くなく、そこそこ響は良かったです。

さて肝心のコンサートですが、オールブラームスプロで前半にドッペルコンチェルト、メインが4番ですが、それぞれ冒頭にハンガリー舞曲を置くという変わったプログラムでした。ソリストはエーベルレとイッサーリス。エーベルレは初めて聴きましたが中々上手く、ヤンセンのような印象です。ムターのような派手さはないですが、音程が安定していて安心して聴いていられました。

メインのブラ4ですが正直あまり期待していなかったのですが、フィッシャーがよくテンポを動かして中々個性的で、流石に手兵もしっかりついて行っていました。BFOもフィッシャーも実演は初めてでしたが予想以上に素晴らしく、よくまとまっていて弦がいい音を出していました。バスを正面上段に並べていましたが、非常に効果的で、対抗配置とともにブラ4をより興味深く聴かせることに貢献していました。

サプライズはアンコール。並びを変えてどうするのかなと思ったら、オケ全員でブラームスの合唱曲を歌いました。よく声が出ていてさすが音楽家だなと思いましたが、聴衆にも大ウケでとても印象に残りました。

ブラ4は去年ペトレンコBPOで強烈なのを聴いてしまったのでさすがにあれほどの衝撃は無いですが、ブラ4の実演ではかなり上位に来る演奏でした。結構フィッシャーいいですね。

夕方は若干雨模様


こう見ると本当にガスタイクそっくり


いい演奏会でした


終演後でもこの明るさ