海外に住んで12年以上経過しました。日本の銀行口座は維持していますが、海外に住んでいるが故、色々不便であることがあります。今回母親が亡くなって生活インフラを引き継ぐにあたりその不便さに直面することになりました。
私は将来リタイアした後は実家に戻ることに決めていました。そのため実家の土地建物は東京に住む兄では無く私が引き継ぐことになりました。電気、ガス、水道、電話、インターネットは不在中も維持するつもりなのでその費用が発生しますが、引き落としの手続きが容易ではないのです。電話とインターネットはdocomoに集約できるのでネットでの手続きで簡単に済みましたが、電気、ガス、水道は引き落とし口座を指定する必要があります。私の口座はメガバンクにあり、インターネットバンキングを使って20年くらいになるので窓口に行く必要性がここ10年以上発生したことがありません。これだけネット社会になっているというのに、引き落としの申請は窓口に行って行う必要があるのです。このメガバンクは実家のある地方の町にはもちろん無く、近隣の地方都市も窓口を閉めてしまったので近隣で200キロ以上離れたところに行かなければなりません。私の会社のある神奈川県の都市にはありますが、本社に行く用事はほぼ無いので、もはやこの銀行に口座を持っている意味が無いのです。
実家の目の前には地方銀行があるのですが、私が海外に住んでいるが故に日本に住民票が無いので新たに口座を開くことができないのです。脱税やマネーロンダリングをする悪人がいるのでこのような措置になったのでしょうが、どんなに本人確認ができようが、住民票が無いというだけで銀行口座が作れないというのはちょっと利便性に乏しいと思います。海外で生活している人で同じような境遇に遭う人もいると思います。何とも融通の効かない日本にウンザリしているところです。