元々はパスしていたのですが、1月に予定していたコンサートを3本も出張で逃したので急遽チケットを取って行ってきました。演目はベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番とマーラーの交響曲第5番。ともに大好きな曲ですが、ソリストがブーフビンダーというのと、スカラフィルでマーラーというのが引っかかってました。指揮者はチョン・ミュンフン。去年MPOに客演してエロイカを振ったのですが、これまた急用で聴き逃したので、どういうマーラーになるんだろうと出かけてみることにしました。

先ずベートーヴェン。毎度のことながらブーフビンダーは酷い。11月にドレスデンで聴いた1番同様、指が回っていおらず走ったりもたついたり、リズムがどっかに行ってしまってました。もう歳なのか、練習していないのか、寒さで手が悴んでいるのか、そもそも下手なのか。ベートーヴェン弾きというのは自称ですかね?今月後半にはルクセンブルクフィルを弾き振りでこれまたベートーヴェンの1番と2番を、4月にはフィルハーモニアと5番を弾くようですが行くのはお金の無駄ですね。フィルハーモニアはロウヴァリ指揮でメインがショスタコーヴィチの10番なのでメインだけ聴きに行こうかなとは思っていますが。

メインのマーラーは2楽章と4楽章がよく練られていて独特のうねりを生み出すことに成功していました。特に4楽章は独特で、音をよく動かして立体的に音を作り上げていました。結構平坦に振る指揮者が多いですが、これは結構意外な発見でした。2楽章や終楽章でシンバルを2人使って左右から鳴らしたり、3楽章ではホルンソロを雛壇上に立たせたり、あぁこういうこともする指揮者なんだ、という感想です。初めてチョン・ミュンフンの実演を聴きましたが結構良かったです。でも何が得意なんだろう?フランス物のイメージしかないので、ベートーヴェンやブラームスの交響曲はどう振るのか気になりますね。

前半の耳汚しを払拭できて良かったです。結果2024年の初コンサートでした。