昨夜は約1年ぶりにゲヴァントハウス管を聴いてきました。指揮は音楽監督のネルソンスです。プログラムは一曲目はアメリカの女流作曲家の新作。ネルソンスが音楽監督をしているLGOとBSOの委託で作られた曲でヨーロッパ初演でした。二曲目はシューマンのピアノ協奏曲。ソリストはチョ・ソンジン。メインはメンデルスゾーンの交響曲第3番、スコティッシュです。

まずシューマンが期待通りの出来でした。チョ・ソンジンの繊細な音色が曲想にピッタリでした。彼のちょっと病んだような雰囲気(悪く言うつもりはないですよ)がシューマンやショパンのイメージと私の中で重なっているので。

メインのスコティッシュは実演は初めてでした。あまりコンサートでは取り上げられない曲ですよね。アマオケでもやりそうなものですが、譜面ヅラは簡単そうだけど合わせるのが難しいのかな?録音では主にクレンペラー盤を聴き倒してきましたがこうして実演に接すると視覚も伴うので新鮮に聴けますね。

ネルソンスはこれで6回目かな?非常に大柄で師匠のヤンソンスそっくりの振り方でマーラーやショスタコーヴィッチのような大きな曲を振りたがりますが、ベートーヴェンやシューマンのような古典からロマン派初期の小さめの曲の方が圧倒的に良いです。あざとい表現がなく、音のバランスを細かく調整し、音楽の流れが非常にスムーズでストレスを感じません。

今回のプログラムは今月後半の来日公演のAプロですかね。Bプロのトリスタンとブル9はこちらでは先週やってました。以前ブル9をミュンヘンで聴きましたがフレーズの受け渡しがとても良かったです。オケは英国のフィルハーモニア管で弦の音がスカスカで全くブルックナーを表現できていませんでしたが。この前にゲルギエフ指揮のMPOでもブル9は聴きましたが、まるでメトロノームが指揮しているような流れでゲルギエフの無能ぶりが曝け出された演奏でした。あれがゲルギエフを聴いた最後だったかな。もう二度と聴く機会がないですが😅

ところでプログラムにアジアツアーの告知がありましたがアジアでのプログラムではこういう表現は避けた方がいいでしょうね。ドイツ人から見たら極東はこういうイメージなんでしょうが。

あと去年の訪問時はそのようなことは無かったのですが、頑なに上着をクロークに預けさせるのは疑問です。ミュンヘンではヘルクレスザールもガスタイクも2ユーロかかるのでケチなドイツ人はあまり預けません。何かトラブルがあったからなのでしょうが、結果として早く帰りたい人が曲の途中で退席し始めてたので(スコティッシュのコーダの途中で退席する人もいました)、視覚的には迷惑でした。ここではいくら無料とはいえ終演後すぐに帰りたい人もいるでしょうし、クロークに人が並んでいるところの奥にトイレがあるので導線がかなり混乱していました。ちょっと運営面で疑問が残りました。

今日は秋晴れです。ライプツィヒの街をゆっくり歩こうと思います。


かつて君臨したクルト・マズアの胸像


結構上の方の席でした


いい演奏会でした


この表現はちょっと…