リトル・エヴァ

 

ビッグ・ウエンズデー(1978)の劇中歌です。

 

ジェリー・ゴフィン作詞,キャロル・キング1) の作曲です。

 

当時のTV番組,コンサートではスタンドマイクで歌うのが一般的でしたが,棒立ちで歌うのがつまらないと考えたエヴァは曲に合わせてフリを入れて歌いました。

バックダンサーの動きは小川直也のハッスルハッスルを連想させる単純なものですが,これでも当時としては画期的でした。

若者たちの熱い支持を受け,1962/08/25,Billboard Hot 100で第1位になっています。

 

1962年夏の終わりのヒット曲で「ビッグ・ウエンズデー」の時代設定とピッタリ一致しています。

 

この曲はたくさんの歌手がカバーしています。

 

 

10年後,グランド・ファンク・レイルロードのカヴァー・ヴァージョン。

ロックですね。イイですね。

ひと味違う「ロコモーション」です。                  

彼らの "The Loco-Motion"も 1974/06,Billboard Hot 100で1位になっています。

 

日本の洋楽ヒットチャート,All Japan Pop 20でも1974/06に第一位になっています。

 

 

さらに10年をすぎて,オーストラリアのカイリー・ミノーグのデビュー曲として "The Loco-motion" がカバーされました。

Billboard Hot 100では1988/11に3位になっています。

 

ちなみに彼女のデビューアルバムに入っている"Turn it into Love"は,ウィンクの「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」の原曲です。

 

 

 

次にシュレルズの "Will You Love Me Tomorrow",「ビッグ・ウエンズデー」ではジャックの家でのパーティーの最後に流れていた曲ですね。

この曲もジェリー・ゴフィンが作詞、キャロル・キングが作曲した曲です。

1961/01,Billboard Hot 100で1位を獲得しています。

 

この曲はアフリカ系アメリカ人のガールズ・グループとしては初めての全米1位を獲得した曲です。

 

2017年にBillboardで発表された「史上最も偉大なガールズ・グループ100曲」の第3位に選ばれています。

ちなみに第1位はロネッツの "Be My Baby" (1963)です。

 

 

 

「ビッグ・ウエンズデー」でメキシコに行く時に流れる曲が,"Sherry"

 

この曲はフォー・シーズンズ2) がリリースしたシングルで,初めて Billboard Hot 100で第1位(1962/09)になった曲です。

 

 

1) キャロル・キング

アメリカで最も成功した女性ソングライターの一人です。

20世紀後半にBillboard Hot100に登場した118曲もの作詞,作曲に関係しています

1960年代,最初の夫であるジェリー・ゴフィンとともに多くのアーティストのためにヒット曲を書いており,その多くがスタンダードとなっています。

 

とにかく提供した曲の数々がすごいです。

"Loco-motion","Will You Love Me Tomorrow"以外にドリフターズの"Up on the Roof (1962)",シフォンズの "One Fine Day (1963)" も彼女らの曲です。 "One Fine Day"はカーペンターズがカヴァーしていてアルバム"Now and then"に入っていましたね。さらにモンキーズの"Pleasant Valley Sunday (1967)",アレサ・フランクリンの"(You Make Me Feel Like) A Natural Woman (1967)",みんなイイ曲ばかりです。

 

 

彼女自身がシンガーとして成功を収めたのは1970年代に入ってからで,アルバム "Tapestry" でブレイクを果たし,その中の曲 “It's too late”は1971/06,Billboard Hot 100で第一位になっています。

 

All Japan Pop 20では1971/09の9位が最高位でした。ちなみに,この時の1位はビー・ジーズのメロディ・フェアでした。

 

2) フォー・シーズンズ

フォー・シーズンズはニューヨークのおとなりニュージャージー州で結成されたグループです。クリント・イーストウッド監督のジャージー・ボーイズ(2014)に詳しく描かれています。

リードボーカルのフランキー・ヴァリのファルセットの歌声が特徴的です。

ビートルズの登場以降,ブリティッシュ・インヴェイジョンと呼ばれるイギリスの,ロック,ポップスがもてはやされた時,アメリカでそれに対抗できたのはフォー・シーズンズとビーチ・ボーイズだと言われています。

ヒット曲も多く,世界中で推定1億枚のレコードを売り上げ,最も売れた音楽グループのひとつです。

悲しきラグ・ドール (1967)なんかもイイ曲ですね。Billboard Hot 100で1967/07/18,1位になっています。

1975/09,日本の洋楽ヒットチャートAll Japan Pop 20で第1位になったベイシティ・ローラーズのバイ・バイ・ベイビーも元歌は1965年にリリースされたフォー・シーズンズのものです。