道路法に関しては、道路そのもののことより道路を保全するため、道路を走る車両を規制する法律と考えて下さい。その一つとして、工事用のショベルカーや自衛隊の戦車がキャタピラーでアスファルト舗装の道路で運行させるとその重量で道路の表面がえぐられ、傷が付くので、トラックの荷台に積載して会社から現場に運ぶのが普通です。それ故、道路を走る車両については、道路を保全するために『車両制限令』という政令で車両の車体の長さ・幅・高さ・重さの制限が決められています。平成5年春に伊丹署に転勤した際に交通事故捜査係に配置となり、阪神大震災があった平成7年でに本部交通捜査課に転勤となり、その年の秋、神戸市内の灘署管内の六甲山の道路(下り坂)で、木材を満載したトレーラ連結車が道路から逸脱して谷底に転落、運転者が死亡するという事故が発生しました。その事故に関して交通捜査課の上司から「運転者が死んでるけど、トレーラ連結車なのに、車内を探しても『特殊車両通行許可証がない。多分、道路法の無許可通行違反になるから事件処理をするよう。』指示されました。
半分、刑事上がりの私に対しての嫌がらせのような指示ですが、「できません。」と言うのも癪に障るので、1人で神戸市中央区内の国道2号線沿いにあった「建設省の道路管理事務所」に『道路法を事件化するにおいて大重要なポイント』について教示を受けに赴きました。職員の方も本件事故のことを新聞で知っていたようで、親切丁寧、且つ、分かり易く教えてくれました。
その内容は、車の大きさや重さは、「車両制限令」に規定される車両の大きさ、重さ等に関しては、『幅・2.5m、高さ・3.8m、長さ・12m、車両総重量。20トン、軸重5トン、』輪荷重10トンが基本で、この数値の範囲内に収まる車両であれば陸運局でナンバープレートを取得して道路を走ることことができます。この最大サイズに当てはまるのは観光バスなど大型乗用車ですが、貨物自動車については積載する貨物によって荷台がパネルの形状であったり、砂利などを積むための器状になったりと運搬する物によって荷台の形状が変わります。
例えば、乗用車の新車を販売店に届けるための『キャリアカー(トレーラ)』などを見たことがあると思いますが、セダンタイプの車でも少し斜めになっていますが、上に3台、下に3台と二段重ねに積んでいます。このトレーラだけでも長さが車両制限令に規定する長さ12メートルで、高さも車両本体のタイヤの高さ、荷物である乗用車の2台分の高さだけでキャリヤカーの車体の長さが、車両積載時タイヤの高さは、3.8メートルとなります。しかし、キャリヤカーにはエンジンがないのでそれを牽引するトラクタ(牽引車)と連結しなければならず、トラクタの車長は6mはあるので、連結時の長さが約18mとなり車両制限令に規定する車両の長さを超えるため、一般道を走行するに際しては国土交通省(旧の建設省)に通行する経路等の計画を明らかにして車両通行許可の申請をし、自分達が申請した計画の通り(条件があれば、その条件に従って)運行しなければなりません。これが特殊車両の通行に必要な「特殊車両通行申請」の大まかな手続きなのですが、はっきり言って、守られていないのが現状でないかと感じています。