道路法違反の考え方については、先ず、『車両制限令』に定められた既製品の車両は、長さ12m、幅2.5m、高さ3.8mの大きさの箱の中に収まるサイズの車体であること、その車両の車体総重量は20トン、軸重10トン、輪荷重5トンと決められています。

 大型貨物自動車の10トンダンプで説明すると、大型10トン積みダンプでは車両制限令の車両総重量が20トンなので最大積載量が10トンであれば、車両の重量は『10トン以下』となります。軸重10トンとは、運転席の下にある前輪の車軸、後部荷台の下にある後輪の車軸、二本の車軸となっている貨物車もありますが、それぞれの車軸に10トン以下の荷重がかかります。最後の輪荷重は、輪とは、タイヤ1本に掛かる荷重で、車軸の左右にタイヤが1本ずつか、2本(若しくは、二連となったタイヤ)があるので、それぞれ貨物車の用途によってタイヤの本数に違いが生じます。

 以上が既製品、つまり、車両制限令の規定内の車両で荷物の運搬をする際の説明ですが、それ以上の重さやサイズの荷物を運搬する場合、「車両制限令の基準を超える車両」が必要となります。例えば、大阪城の石垣の一部を修理するため六甲山中で掘り出した重さ30トンの巨石1個を採掘し、その石を採掘したままの状態で大阪城まで運搬する場合は、車両制限令の基準数値を超える最大積載量30トンの大型貨物車両(以下、『基準緩和車両』という)が必要になります。その場合「平床式」のトレーラーで、30トン以上のトレーラーを牽引することができるトラクター(「トレーラヘッド」ともいう)の2台を連結して六甲山から大阪城まで運搬することになるのです。しかし、この基準緩和車両を運行させるとなると、二つのハードルを超えなければなりません。

 最初の一つは、車両制限令の「車体重量」の数値を超える車両の製造を認めてもらわなくてはなりません。この場合、荷物を積載するトレーラには30トンの石垣の石を積載するので、トレーラは国土交通省の車両部門に『(車両制限令)基準緩和』の申請を提出し、認可を受けてから車両が作られ、車両登録をして一般道を通行することができるのですが、このような特殊車両が一般道で運行するために、絶対守らなければならない法律として『道路法』があります。「道路法って何?』と、思われる人もいるかも知れませんが、端的に言うと「私はm悲惨な交通事故を防止するための道路を保全するため法律」と考えています。

 道路法は、一般的に馴染みのない法律ですが、事故例で説明すると、車で走っているとアスファルト道路が轍(わだち)で凹んだ状態になっているアスファルト道路に出くわすことがあります。何故、道路に凹みが生じるかについては、トラックや重セミトレーラに過積載の状態で運行したり、重セミトレーラの場合は、道路管理事務所(昔は『建設省』、現在は昔の運輸省と合体した『国土交通省』の所管)に運行する車両、運搬する荷物及び運行する道路の経路等を明確にした通行許可証の申請をして『許可証』の交付を受けなければならず、許可された場合、その許可証に記載された車両トラクタ(牽引車)とトレーラー(被牽引車)、荷物、運行すべき経路を守って運行しなければならず、それを怠ると『道路法違反』となります。