前回、子供の信号の灯火が変わったと思い、フライングしてしまった事故の話をしましたが、この事故の担当者だったK巡査部長ががもう1件『嘘つきオバさんが加害者の人身事故』を担当し、これも八方塞がりの状態で「長期未処理」となっていました。本来、事故捜査係の直属の上司(警部補)部下が悩んでいるのには助けようとせず、知らん顔している職場環境であったがため、他の古手の巡査部長らも助け船が出せず、放置されていたため、「長期未処理事件」の仲間入りとなっていました。

 事故状況は、嘘つきオバさん2人が乗った乗用車は、国道2号西行き3車線のうち、真ん中の第2車線を走っていて事故現場の信号機による交通整理がなされている交差点に近づきました。 国道2号には、上に阪神高速道路があるので、道路中央は阪神高速の橋脚が並んでいます。事故現場は東西に走る国道2号の西行き車線と南北に延びる市道が繋がった。信号機のある『T字交差点』です。被害者の女性運転者は単独乗車で一番奥の第三車線を西に向かって走行していたところ、嘘つきオバさんの車が道を間違っていたのに気付いたのか、直ぐ目の前に迫る信号機のある三叉路交差点で転回するために第2車線から右にハンドルを切り、第三車線を走っていた被害女性の車の直前を左から右に横切ったのです。べきなのにあることから、事故被害者が走行していたのは第3車線で、嘘つきオバさんが女性の友人を助手席に同乗させ、走っていたのは第2車線でした。

 このように道路を走行中、嘘つきオバさんは、同乗者の女性との話に夢中となっていたためか、わかりませんが、本来右折すべき信号交差点を行き過ぎてしまったため、慌てて、近づいてきていた事故現場となった三叉路の信号交差点で転回しようとして、右後方の安全確認をせずに右に急ハンドルを切って、第3車線に割り込み、横切ったのです。瞬間の出来事で、ブレーキを踏むも間に合わず衝突したのです。直ぐに警察に通報があって現場見分したのですが、嘘つきオバさんの車は右後部角、加害者とされた女性の車は前部中央に直角の凹損の損傷が残りました。よく見ると、嘘つきオバさんの車は右折しているので、右にハンドルを切った場合には右後部角の部分は、直進の後続車の中心部より離れていくため、右後部角の直角の凹損は、嘘つきオバさんの車が後続車が進行する第二車線からハンドルを右にきって後続車の鼻先を横切るように無理に転回をしたが為、右後部角が直進して来た車両の前部真ん中に衝突して直角の凹損がとなったものと判断できました。その後、古手の巡査部長達にも手伝わせ、同乗の女性に『犯人隠避の疑いがあるから、ご主人と一緒に出頭』するよう要請したところ、出頭するなり「すみませんでした。運転していた友人に頼まれ、嘘をついてしまいました。」と認めたこともあって犯人隠避で取り調べて、供述調書を作成し、本件事故の事故の加害者である嘘つきオバさんは、人身交通事故しっかりとも取り調べた上、お灸を据え、被害女性にお詫びに行くよう諭し、嘘つきオバさんを人身事故の被疑者として検察庁に書類送致しました。こうした失敗もあってか、K巡査部長は、以後、古手の巡査部長に相談しながら「適正捜査」に心掛けるようになりました。