各種法律には、「してはならない」、又は「為すべき」行為と義務が定められており、違反した場合にはそれぞれ、法律に定められた罰が与えられる。ただ、現行の刑法では第41条に「14歳に満たない者の行為は罰しない。」という規定が定められているため、14未満で刑罰法令に触れる行為をした少年を『触法少年』と称され刑事責任を負わず、刑罰が科せられることはありませんが、14歳未満の少年による犯罪の場合でも触法少年事案として警察官にしっかりと調査(処理)をさせ、警察から児童相談所に書類での通告・送致してもらうようにすれば良いと考えます。

 何故、このように考えるのかというと、14歳未満の子供が運転する自転車が歩行者と衝突事故を起こし、相手方に傷害を負わせた場合、加害者は『過失傷害』、事故状況(自転車側に信号無視の交通違反が明らか場合など)によっては『重過失傷害』の責任を負う事がある。この場合も、刑事責任が問われないとしても。触法少年事案として刑事責任を問われない刑事責任と同様に考えるべきか?否か?が疑問となる。小中学生が商業施設の集まった場所を自転車で進行中に歩行者と衝突する事故を起こし、負傷させたた場合、触法少年による人身交通事故として処理しておかなければ、後日、民事の話し合いで揉める元になるのではないかと危惧するのである。

 しかし、民法にも刑法同様の「触法少年的条文」があって然るべきと思ったので、民法上の『年齢的制約』条文の有無を調べたところ、刑法のように14歳未満と決まった年齢で区切るような明文規定は無いが、民法第712条に『未成年者が自己の行為責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。』と明記されている点で、ここでいう責任を弁識する能力とは、『物事に対して対して良いことか、悪いことかの判断ができる程度の知能をいい不法行為責任能力より一段低い能力を言うもので、この自己の責任を弁識する能力を『事理弁識能力』という。

 事理弁識能力に関しての裁判例は、昭和39年6月24日に最高裁において、満8歳の小学2年生の児童が自転車に二人乗りをし、交差点でコンクリートミキサー車に衝突、死亡した事故で、「常日頃、学校や家庭で交通の危険について十分に教育を受けていて自動車が危ないと認識していたと推測できるから、事理弁識能力が備わっていたと考えられると、判断されたので、こうした判例から考えると、子供には、おおよそ小学校に上がる年齢に達する頃には事理弁識能力おおよそ備わっているものと考え、子供であっても、現場において、しっかりと状況、話を聞いてやることも重要ではないかと思うのである。