昔は、「口先三寸の詐欺」が多かったのですが、最近は、ネットを利用して繋がった関係を利用して詐欺を行う者もいて、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる的」手口で全国各地に網を張り、』引っかかってくれる被害者を甘い言葉を言い放ちながら漁っているのが現状です。

 このような詐欺師からどう身を守るかというと、はっきり言って、電話でしか話をしておらず、会ったことも無い者から金の無心(遠慮無く金を要求する)をされた場合、間違いなく『詐欺師』と考え、相手にしない方が無難です。しかし、詐欺師の口先に惑わされ、つい、うっかりとお金を融通してしまい、融通してから直ぐに「しまった。」と後悔するのですが、「時すでに遅し」で融通した金は返ってこない結末になってしまいます。

 私が警察を退職し、市役所の「交通事故相談」の仕事をしているときに若い女性が来庁し、「ネットで友人となった福岡県内の男性と知り合い、しばらくネットで近況のやりとりをしていたところ、その男性から、「今日仕事中、車でコンビ二に寄って買い物をしてから取引先に向かおうとした時に、誤って財布を車の屋根の上に置いたまま発進させてしまい、財布が落ちてしまいました。途中で気付いたので戻ったが、誰かが持ち去ったのか無くなっていた。財布の中には仕事で必要な50万円が入っていた。なんとか用立てて欲しい。」と懇願され、お金を用意して、50万円をその男が指示したの銀行口座に振り込んでしまったのです。その後、連絡が途絶えてしまいました。一応、住所・氏名は聞いていますが、取り返すためにどうすれば良いでしょうか?」という相談を受けました。いつ返してくれれるのかを問い合わせるどう対応すれば良いでしょうか?」という相談を受けました。最初は、一応詐欺被害に関しては、被害金を交付したのが被害場所なので、銀行で振り込んだ場合は、その銀行を管轄する管轄する警察署に詐欺被害を届け出るか、被害額が60万円以下で、しかも、相手方の住所・氏名がわかっていたので簡易裁判所に少額訴訟をするよう教示しました。一応、少額訴訟の効果がありましたが、半分ほどしか取り返すことができませんでした。

 しかし、全額取り返せず、怒りが収まらなかった被害者は、自分でネットで同じ男性から同等の手口で被害を被(こうむ)った女性がいないか呼びかけたところ、同じ男性に騙されたと思われる被害者が、兵庫県の他、大阪府、東京都、山梨県などに居住する被害女性と連絡が繋がりました。そのことが判明してから『皆が一致団結して、地元の警察署に被害届を出すよう。』教示したところ、山梨県警の刑事に『鼻が利く刑事』がいたようで、直ぐに事件化して被疑者を逮捕して他の府県の事件も処理してくれたのです。

 本件のような詐欺事件では、しつこく督促特則してもされてもなかなか返さず、特則そのものが長続きしない場合があり、そのうち被害に遭った女性が諦めるだろうと、あつかましい人間が多いので、先ずは、『少額訴訟』で相手の出方を見て、そうしながら「ネットで見つけた同じ相手から同様の詐欺被害を被った仲間」を捜し、振り込みをした銀行を管轄する警察署に『寸借詐欺被害』に遭った旨を申告し、その時に同じ犯人から被害を受けた被害者○人と連絡を取り合っていることも必ず対応した警察官に伝えます。この事案では、私が対応した被害者が居住する兵庫県警察では、被害女性が被害の届け出を渋られ、ましたが、山梨県警の刑事は直ぐに被害届を受理し、犯人を九州まで行って逮捕し、他府県等の事件も処理しました。

 山梨県警が直ぐに事件処理したのは、「数都府県にまたがる詐欺事件の検挙』と、表彰に値する事件と、価値があることを山梨県に在住する被害者の話を聞いて、即座に事件の重要性を見抜き、検挙した場合の社会的評価が高いこと、自身の捜査力のアップも含め、早々に事件に着手したものと思います。