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昨日は東京ディズニーシーの新テーマポート、ファンタジースプリングスのグランドオープンまで100日ということで、東京ディズニーリゾートの運営を手がけるオリエンタルランドから新たな情報提供がありましたね
(オリエンタルランドのプレスリリースはコチラ)
大量の情報が一気に放流されたため、まだ全部消化し切れていません
性格的には、こういうものはオープン日を心待ちにしながら少しずつ吸収するタイプなので、個別事項については、気が向いた時に追々取り上げて行きたいと思います
ところで、今回のプレスリリースでは追加情報が無かったようですが、ファンタジースプリングスを発見したという設定の「公爵夫人」の存在が大変気になっています。
公爵夫人の存在が明かされたのは、オリエンタルランドの髙野CEOが昨年夏に開いた記者会見でのこと(関連記事へのリンクはコチラ)。
髙野CEOの説明によると、世界中を旅したとある公爵夫人が出会った魔法の泉がファンタジースプリングス。
その場所に夫人が建てた別荘がファンタジースプリングスホテルとのこと。
そのファンタジースプリングスホテル、装飾が19世紀末から20世紀初頭に流行したアール・ヌーヴォー様式であることを以前ご紹介しました。
この記事で紹介した、グランドシャトーの宿泊ゲスト専用のレストラン、ラ・リベリュール(La Libellule)は「トンボ」という意味のフランス語。
「グランドシャトー」の「シャトー」も城や屋敷を意味するフランス語です。
「アール・ヌーヴォー」(Art Nouveau)も「新しい芸術」という意味のフランス語です。
そうすると、この公爵夫人、フランス語を話す国の人なのかな…という気がして来るのですが…
アール・ヌーヴォーが流行した19世紀末から20世紀初頭は既にフランス革命を経た後、ナポレオン帝政も倒れた後ですから、貴族は居ません。
他にフランス語が公用語で貴族制が残っている国としては、ベルギーが思い浮かびます。
他方、ファンタジースプリングスホテルを建てたのがフランス語話者だとすると、疑問が残るのは最高級の客室を備えた客室棟の「グランドシャトー」という名前。
“Grand Château”がフランス語なんだとしたら、”Grand”は「グランド」ではなく「グラン」と発音されるはずです。
英語風の「グランド」を気にしつつ、「シャトー」の方を英語辞書で引くと、ちゃんとフランス語由来の「英語」として掲載されていることが分かります。
これを踏まえると、「グランドシャトー」は英語と解釈すべきなのかなという気がして来ます。
英語圏で貴族制の国と言えば、やはり英国が思い浮かびます。
ファンタジースプリングスを発見した公爵夫人は英国人なのか
…などと考えつつ、昨日明らかになったファンタジースプリングス関連グッズに目を通すと、こんな物がありました。
以下、Fashion Press の紹介記事から引用します。
気になるグッズはこちらのペンケース。
“THE COLORFUL COMPANY, LTD.”という会社のロゴがあしらわれています。
この会社、1888年に創業したロンドンの会社(LONDON, EST. 1888)のようです。
中央には謎の婦人の肖像画が…
これこそが公爵夫人その人なのでしょうか
するとやはり公爵夫人は英国人…と結論付けたくなるのですが。
「カラフル・カンパニー」という会社の名前、イギリス英語で標準的な綴りは”COLOURFUL”であるところ、アメリカ英語流の“COLORFUL”となっているのが気になります。
もしかすると、英国に所在しているけれども、外国人が設立した会社なのかも知れません。
アール・ヌーヴォー期の19世紀末から20世紀初めは、日本にも「華族」と呼ばれる貴族が居ました。
例えば現在の清泉女子大学本館を建てたのは島津公爵家。
1917年竣工のこの屋敷の装飾はアール・ヌーヴォー様式です。
ひょっとすると、ファンタジースプリングスを発見したのは、英語が堪能な日本人の公爵夫人なのかも知れません。
色々な想像が膨らんで行くところ、追加情報が楽しみです