今日も遊びに来て下さってありがとうございます
先週の金曜日に、シネマトゥデイ金曜レイトショーで、『ピーターパン』(1955年)を配信していたので、久しぶりに鑑賞をしました
そこで今日は、ディズニーランドパリのアトラクション、ピーターパン・空の旅について書きたいと思います。
ディズニーランドパリの…と言っても、アトラクションの中身に驚くほどの違いがあるわけではありませんが…
東京ディズニーランドと違って嬉しいことと言えば、大人気アトラクションにつき、パリではファストパスを発行しています
そしてキューラインはこちらの可愛い建物の中…雨の日も安心!…と言いたいところですが、列が外まではみ出していることが多いです…
ライドはおなじみの、吊り下げ方式の海賊船です
ウェンディたちの部屋 ⇒ 夜のロンドンの街 ⇒ ネバーランド ⇒ ドクロ岩 ⇒ ピーターパンとフック船長の決闘 ⇒ ワニに食べられそうになるフック船長をしり目にロンドンへ帰還
というシーン全体の流れは、東京ディズニーランド版と変わりませんが、印象としては、人魚の泉がラストで登場するなど、カリフォルニアのオリジナル版に近い感じです。
妖精の粉を浴び、大空を飛ぶ海賊船が放つ眩い光に照らされた人魚の姿が幻想的です
さて、アトラクションの中身もさることながら、パリ版では周辺エリアの作り込みも重要なチェックポイント。
ディズニーランドのパーク一周記事でも触れましたが、ピーターパン・空の旅は、ファンタジーランドとアドベンチャーランドの境界に位置していて、少し歩くと、いかにも海賊が潜んでいそうな冒険島に出くわします。
アトラクションの中でも映画『ピーターパン』で、タイガー・リリーが囚われの身となっていたドクロ岩が再現されていますが…
なんと、パリのディズニーランドでは、アドベンチャーランドの中に巨大なドクロ岩が実在しています
写真だとスケールが伝わらないと思いますが、実物の迫力は結構すごいんですよ
そう考えると、この海賊船と周辺の風景も、カリブの海賊をモチーフとしているような気もするけれど…
『ピーターパン』に登場する、ネバーランドの海賊の入り江のような雰囲気もありますよね
実際のところ、ピーターパンの原作やディズニー映画の『ピーターパン』、として『パイレーツ・オブ・カリビアン』には、共通の海賊伝説が登場したりします。たとえば…
映画『ピーターパン』の劇中歌の中に デイビー・ジョーンズ という名前が登場します。
実は、デイビー・ジョーンズ(Davy Jones)とは、中世の船乗りの間で広く信じられていた悪魔のことなんですね。
神に逆らったために海に放り込まれ、魚に飲み込まれた預言者ヨナ(旧約聖書)の亡霊なんだとか…
この言い伝えを基に、「海の底」を意味する慣用句として、「デイビー・ジョーンズの監獄」(Davy Jones' Locker)という言葉が船乗りたちの間で使われたようです。
「あの船、沈没したんだってよ…」みたいな話を聞いた船乗りたちが、「ああ、じゃあアレに乗ってたアイツもデイビー・ジョーンズの監獄に送り込まれちまったなぁ」みたいなことを言い合っていたのだと思われます。
ちなみにこのデイビー・ジョーンズ伝説は、近代以降の様々な文学作品に登場します。イギリスのジェームズ・マシュー・バリー(Sir James Matthew Barrie, 1860-1937)による『ピーターパン』の原作(1911年)でも、フック船長が次のような歌を歌うシーンがあります。
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"Yo ho, yo ho, the pirate life, The flag o' skull and bones, a merry hour, a hempen rope, and hey for Davy Jones."
ヨーホー、ヨーホー、海賊の生活。ドクロと骨の旗、楽しい時間、絞首刑、そしてデイビー・ジョーンズよ、こんにちは
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こうしたことを踏まえると、ファンタジーランドとアドベンチャーランドの境界、カリブの海賊と隣り合わせにピーターパン・空の旅を配したパークデザイン、なかなか味がありますよね