ゆく |  みねやまみちひとりごち (峰山道独言)

 みねやまみちひとりごち (峰山道独言)

   みねやまみちは 石ごろごろ  坂道 よこ道 けもの道 いのちの道  
  めぐりくる 日々を しばしとどめて つむごう

   峰山鍼療所 (みねやまはりいやしどころ) のひとりごとです ♪

  マッサージに通っていた、入院中のご近所さんのところへ、今夜も行ってきた。
  ちょうど駐車場でお嬢さん二人と一緒になって、いつもありがとう、と茨城のお米をいただいた。 今日は血圧が測れなくなっている、と聞いた。 最初に通い始めたころも血圧が下がって危ない状態だった。 それが持ち直したのだ。 マッサージで循環がよくなるように、と願う。
  マッサージを始めると、ほぼ毎晩いらっしゃっている弟さん夫婦がやってきた。 
  それから、にわかに、モニターの呼吸数が赤く点滅し、0になった。 見ている前で、すべての波形が直線になった。
  看護師さんが連絡して、長女さんが来た。 妻さんも来た。
  妻さんは、昼間面会に来て、いつもの夫さんに話しかけていたのだ。 号泣する。 娘が、ほかのかたもいるから、とたしなめる。 こんな時は好きにさせたらいいのに、と思う。
  天井を見た。 ご近所さんは、あのあたりから、自分の肉体と泣いている妻を眺めているのではなかろうか、と思う。 ちょっと話しかけてみる。
  家族だけのほうがいいだろう、と、あいさつして、退出する。
  まるで、いつものメンバーを待っていたようだ、とお嬢さんが言った。
  私は、マッサージを始めてから具合が悪くなったような気がして、気が重たい。
  鍼療所に戻って、気が晴れないので、近所の商店に夜食を買いにゆく。 さっきの出来事を話したら、店のかたが、ご自身の親への対処について、自分を責めて、それから10年くらい体調が良くないのだという話をしてくださった。
  ひとの話を聞くと、自分を責める必要は無いんだよ、と思う。 でも、多くの人が、何が最善だったのかを問うて、何度も何度も思いめぐらすのだろう。
  お店のかたが、先生の笑顔とあたたかい手当でほっとしたのだと思いますよ、と言ってくれた。
  ありがとうございます。



  ありがとうございました。