おとこもおんなもひなまつり |  みねやまみちひとりごち (峰山道独言)

 みねやまみちひとりごち (峰山道独言)

   みねやまみちは 石ごろごろ  坂道 よこ道 けもの道 いのちの道  
  めぐりくる 日々を しばしとどめて つむごう

   峰山鍼療所 (みねやまはりいやしどころ) のひとりごとです ♪

  昨日は我が家で “ひなまつり” だった。
  前日に準備ができなかったので、早目に起きる。 “(ひとり)ひの出を撮ろう会” は近頃欠席気味だったのだが、この日は、お陽さまに間に合った。
  前日まで3日間降り続いた雨水が、まだ大地と別れられずに山間にたゆたう。
  太陽が現われるだけで、大気があたためられる。 屋根から、水滴が雨のようにぼたぼたっと落ちてくる。 庭の木の枝が、朝陽に染まって赤く輝いている。
  ひの出でエネルギーチャージして、玄米炊飯、天井のくもの巣取り、部屋と台所とトイレと玄関の掃除、玄関の花をセット、高野豆腐のマーボもどき、春菊のおひたし、おつまみ並べ。
  10時を回ると、田んぼ仲間が三々五々、集まってくる。
  仲間とやっている田んぼで、もち米が安定してとれるようになったので、年末の餅搗きのみならず、ひな祭りをやるようになって、もう5,6年か。 たったの4臼だから、年末に比べれば、あっという間に終わってしまう。
  白と緑と赤と黄の4色。 緑はもちろんヨモギの葉を蒸してつぶしたもの、黄色は梔子(くちなし)の実を煮出して濾したもの、赤はビーツの煮汁。 赤はいろいろ試行錯誤して、3年くらい前からビーツに落ち着いた。 ゆでたビーツを食べてみた。 まあ、大根だよね。 独特の香りがあっておいしい。 ヨモギを入れ過ぎるとカビやすくなるとかいうことだが、今年のと去年のと、どっちゃり入れる。 濃いぞ~。
  隣の山から男衆が応援に来てくれた。 子供たちも来てくれた。
  菱モチにするくらいの量だし、と思って、その場で食べることを考えていなかった。 急いで、納豆とキムチと板のりを用意。 フキノトウ味噌も出す。 仲間のきな粉やあんこも並ぶ。
  大根が無いなあ、とつぶやいたら、大根食べたい!!と仲間の声。 ウチの畑にはもう無いのだ。 ずうずうしくも、お隣にお願いに行く。 「誠に図々しいお願いですが、大根1本いただけませんか!?」 事情を話すと、快く、大先輩(男)が出てきて、畑で抜いてくれた。 上の方はトウが立っているから、と立派なのを2本くれた。 大先輩(女)が白菜も持ってくかね、とまるまる1個くださった。 有り難い。 青々とした葉っぱ付きの大根を提げ、白菜を抱えて、誇らしげに戻る。 途中で、大先輩が我が家まで、採れ立て生シイタケまで持ってきてくれた。 七輪で炭焼きした。 たちまち売り切れたことは言うまでも無い。
  早めに終わって、宴会。 呑んでいるのはふたりくらいだけど。
  屋根のトタンを打つ音がし始めた。 雨だ。 結構な降り。 餅搗きの最中に降られなくてよかったけど。 雨の合間を見て、みんなが帰ったのが4時過ぎ。 そのあと、雷ごろごろピカピカの大雨になったのだった。
  で、今朝、家人がきれいに切り分けたのが、この3段の菱モチなのさ。