◆第006位 『マルス~ゼロの革命~』
評価:80点/脚本:武藤将吾/テレ朝/金曜23時/出演:道枝駿佑・吉川愛・板垣李光人・江口洋介/全9話/平均視聴率:3.9%
謎の転校生のゼロが、同級生の六人と動画配信集団を結成し、「大人達に都合の良い」社会に反旗を翻す、サスペンスドラマ。
本作の序盤は、動画配信集団「マルス」が、一話完結で、大人達の犯罪を暴き、動画配信を使って、世間に公開する。
同時に、本作の全編に渡って、ゼロと巨大SNS産業のCEOの戦いを描いた、連続サスペンスである。
本作の主人公、美島零を演じるのは、道枝駿佑。桜明学園の高校三年生として、転入するが、実は、一年留年しているため、19歳。
カリスマ性を有し、六人の同級生を集め、動画配信集団の「マルス」を結成し、大人達の悪事を暴くと同時に、國見亜門と戦う。
ゼロは、「零」のことである。
桜明学園の「マルス」の一人、逢沢渾一を演じるのは、板垣李光人。
第一話の序盤において、高校の屋上から、飛び降りようとしたが、ゼロに止められ、「マルス」を結成する。
イジメによって、自殺をしようとしたが、「マルス」の活動を通じて、高校生活を楽しむようになる。
「マルス」の一人、貴城香恋を演じるのは、吉川愛。
渾一の幼馴染で、イジメに遭っている、渾一を気に掛けていたが、助けられなかった。
ゼロと渾一に勧誘され、「マルス」の一員になる。
しかし、実は、香恋は、國見亜門の娘で、「マルス」の情報を國見に流していた。
「マルス」のお笑い担当、二瓶久高を演じるのは、井上祐貴。
短ラン・リーゼント・髭の風貌で、「ロックじゃねえ」が口癖のバンドマン。
癒し担当の桜庭杏花を演じるのは、 横田真悠。
性格は、非常におっとりとしているが、時にその外見からは、想像できない、活躍を見せる。
頭脳派の呉井賢成を演じるのは、毒舌家で、教師及び、クラスメイトを見下している、節がある。
野球部員の桐山球児を演じるのは、泉澤祐希。
万年球ボール磨きであったが、「マルス」に入る。
第五話にて、恨みを買い、拉致監禁され、逃走しようとするが、転落死する。
短距離選手の不破壮志を演じるのは、日向亘。
第二話に登場し、大人達に利用されていたことを「マルス」に暴かれる。
球児の死後に、彼の弔い合戦に参加するため、第六話以降、「マルス」の新メンバーとなり、ゼロ達と共に、國見亜門と戦うことになる。
SNS「XOCY(クロッキー)」を運営する、大手通信事業、「クロッキーコミュニケーションズ」のCEO、國見亜門を演じるのは、江口洋介。
ゼロの宿敵であり、本作は、事実上、ゼロと国見の戦いと言える。
数多くの不正を行い、邪魔な者は、アジアンマフィアを使い、脅迫させる。
ゼロは、一年前まで、倉科エリと有働正巳と共に、動画配信集団「マルス」として、活動していた。
一年前、クロッキー社の個人情報漏洩を知り、世間に晒そうとするが、国見に脅迫され、「マルス」の活動を辞めた。
その後、一人で、戦いを続けた、エリは、自殺した。
第八話にて、SNSのクロッキーをインストールしている、日本中のスマホが、使用不能になる。
国見の目的は、サイバーテロによって、日本人の危機意識を目覚めさせると同時に、使用不能のスマホを再起動させる、「ゼウス」を使用して、救世主になることであった。
本作は、高校生達が、動画配信を使えば、巨大な闇と戦えることを示した点が、非常に面白かった。