評価:080点/連続ドラマ/NHK/火曜日22時/全十回/脚本:根本ノンジ

 出演:山下智久・福原遥・倉科カナ/2022年4月5日~6月7日
 

 2017年から、「ビッグコミック」にて、連載中の原作漫画の実写ドラマ化。

 原案は、『クロサギ』の夏原武、作画は、大谷アキラ。

 本作は、筆者は、顧客と販売者のの情報格差にスポットを当てて、不動産詐欺等の不動産業界の闇に切り込む作品。

 本作の主人公、永瀬財地を演じるのは、長瀬智也。

 登坂不動産の営業マンで、営業成績トップの座を守り続けていたが、「ライヤー永瀬」と呼ばれるほど、契約のためであれば、客を騙すことを厭わなかった。

 しかし、第一話にて、地鎮祭の前準備のために、邪魔になった、祠と石碑を壊すと、その祟りによって、「嘘」が付けなくなってしまう。

 本作のヒロイン、月下咲良を演じるのは、福原遥。登坂不動産の新入社員。

 幼い頃、両親が、家を手放す結果になったため、不動産営業を志した。

 永瀬が、咲良の教育係になったため、一緒に行動することが多い。

 「カスタマーファースト」を掲げており、当初、営業成績が伸びなかったが、徐々に顧客の信頼を得て、最終回に、永瀬を抜いて、遂に営業成績一位になる。

 登坂不動産の営業マン、桐山貴久を演じるのは、市原隼人。

 永瀬をライバル視している。

 万年二位であるが、顧客の相談に親身な対応をする。

 桐山の父は、建築会社の下請け業者社長で、元請けの命令により、違法建築の責任を取らされ、自殺している。

 第六話において、登坂不動産を退職し、独立して、不動産ブローカーとなり、度々、永瀬と咲良に協力している。

 登坂不動産の社長、登坂寿郎を演じるのは、草刈正雄。

 過去には、大手不動産会社のエリート社員であったが、上司が、地面師詐欺に引っ掛かり、責任を取らされ、会社を追われてしまった。

 その後、登坂不動産を立ち上げる。永瀬の家族が、大学時代、不動産詐欺に遭いそうになった時、偶然、居合わせた、登坂が、永瀬を救い、永瀬が、不動産業界に入る、契機となる。

 悪徳不動産会社、ミネルヴァ不動産の社長、鵤聖人を演じるのは、高橋克典。

 鵤の育ての父は、登坂の元会社を騙した、地面師詐欺師で、登坂の情報提供によって、警察に逮捕された。

 鵤は、登坂を逆恨みし、登坂不動産を潰そうとする。ミネルヴァ不動産は、鵤の方針によって、嘘は無論、詐欺行為によって、契約を次々に獲得し、平然と顧客を騙している。

 ミネルヴァ不動産の営業マン、花澤涼子を演じるのは、倉科カナ。

 大手ゼネコンにおいて、施工監理監督を努めていたが、セクハラが横行し、女性が活躍出来ない職場を嫌悪をしていた時に、鵤に誘われて、ミネルヴァ不動産に転職する。

 営業成績トップであるが、鵤と異なり、顧客のためを考えており、社風を変えようとしている。

 シングルマザーで、一人息子がいる。

 光友銀行の融資担当、榎本美波を演じるのは、泉里香。

 登坂不動産のメインバンク。他人の嘘を見抜くことでき、永瀬に好意を抱くが、永瀬の本音が、デリカシーがないため、冷めてしまった。

 本作は、永瀬が、嘘を付こうとすると、突風が吹いて、本音を吐いてしまう。

 しかし、その本音が、逆に顧客の信用を得る。不動産についての知識が深まると同時に、面白い、ドラマであった。