◆第012位 『ゆりあ先生の赤い糸』

 評価:075/脚本:橋部敦子/テレ朝/木曜21時/出演:菅野美穂・鈴鹿央士・松岡茉優/全9話/平均視聴率:8.2%

 

 20018年~2002に「BE・LOVE」誌上において、連載されていた、池入江喜和による、原作漫画実写ドラマ化。

 刺繡教室の先生をしていた、既婚女性が、夫が、クモ膜下出血で倒れ、介護及び、男性の愛人の出現、女性の愛人とその子供等、若い恋人を巡る、恋愛ドラマ。

 本作の主人公、伊沢ゆりあを演じるのは、菅野美穂。刺繡教室の先生をしている、既婚女性。

 夫の吾郎との間には、子供に恵まれなかった。「カッコよく生きる」が、座右の銘で、困っている人を見ると、相手が、誰であろうと、見捨てることができない。

 ゆりあの夫、小説家の伊沢吾郎を演じるのは、田中哲司。

 ホテルで、クモ膜下出血で、倒れて、意識不明の状態になる。

 ホテルに一緒にいたのは、男性の愛人、箭内稟久。

 更に、吾郎を「パパ」と呼んでいる、女の子が現れ、女性の愛人、小山田みちるが、出現する。

 伊沢吾郎の「彼氏」、箭内稟久を演じるのは、鈴鹿央士。

 吾郎が、クモ膜下出血で、倒れた際、ホテルの部屋に二人でいた。

 ゲイで、吾郎のことを愛しており、ゆりあに「彼氏」であることを告白し、吾郎の介護を手伝う。

 稟久は、ゆりあ以上に、自分が、吾郎を愛していると思っている。

 伊沢吾郎の愛人と思われる、小山田みちるを演じるのは、松岡茉優。

 二人の娘の母親であり、娘のまに、みのんは、吾郎を「パパ」と呼んでいる。

 まには、吾郎の娘ではないことは、明確だが、次女のみのんは、吾郎の娘ではないかと匂わせる。

 吾郎の母、伊沢節子を演じるのは、三田佳子。

 吾郎の父は、既に死去しており、吾郎とゆりあと一緒に暮らしている。

 吾郎の妹、伊沢志生里を演じるのは、宮澤エマ。

 自己中心的な性格であり、母の節子と兄の吾郎の介護を、ゆりあに完全に丸投げしている。

 たまに、実家に来ると、ゆりあに自分の実家と主張している。

 志生里は、恋人ができては、別れることを繰り返している。

 ゆりあの姉、泉川蘭を演じるのは、吉瀬美智子。

 ゆりあと蘭は、結婚しているために、名字が、異なるが、元の名字は、「長田」である。

 蘭は、十八歳年下の男性と不倫している。

 吾郎の主治医、常和中央病院の医者、前田有香を演じるのは、志田未来。

 ゆりあが、吾郎を自宅介護することを決めると、訪問診療をして、様子を見てくれる、優しい、女性医師。

 便利屋の伴優弥を演じるのは、木戸大聖。

 ゆりあが、吾郎を自宅介護するための改装工事を請け負った。

 「優利亜」の名の息子を一人で、育てている、若いシングルファーザー。

 ゆりあと息子の名前が一緒のため、親近感が湧き、ゆりあに刺繡を習う。

 本作のゆりあは、五十歳であるが、優弥の年齢は、不明である。ゆりあと優弥は、互いに愛し合うようになる。

 ゆりあは、男性の愛人の稟久に介護を手伝ってもらうことにすると同時に、みちるが、金銭的に困窮しており、娘のまに、みのんが、辛い思いをしていると考え、みちる、まに、みのんを伊沢家に住まわせる。

 結果的に、吾郎の介護は、三人で、分担できるようになる。

 本作は、主人公のゆりあが、吾郎の男性の愛人と女性の愛人及び、二人の娘と一緒に暮らす、斬新な設定であり、ゆりあの人間への愛情が、たっぷりと感じられる、ドラマであった。